「うどんの神」最終回①…単なる復讐劇ではない、声なく強いドラマ

「マスター-うどんの神」 

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KBS2水木ドラマ『マスター-うどんの神』(以下、『うどんの神』)、音もなく強かった。

『太陽の末裔』の後続作としてプレッシャーを抱きながら開始された『うどんの神』は通俗的な復讐劇を飛び越えて、人間の欲望をありのままに描き出した。慎重で重いテーマを描いたため、同時間帯に放送される番組に比べて話題性は多少低く見えたが、視聴率1位で有終の美を迎えた。20話を通じてお茶の間も薄氷を歩かせて緊張感を伝えた『うどんの神』が8.2%(ニールセンコリア調査、全国基準)の視聴率で水木ドラマ同時間帯1位となった。

30日に放送された最終回ではチョン・ジョンミョンとチョ・ジェヒョンの命を懸けた復讐と欲望の対決がついに勝者敗者なく幕を降ろした。

崖っぷちに一歩ずつ追い詰めていくムミョン(チョン・ジョンミョン扮)によりすべてを失ったキム・ギルド(チョ・ジェヒョン扮)はついに自ら命を絶つ悲劇的な結末を選び、見る人々を衝撃に陥れた。自身を怪物にした人物であるソ・テソプ(キム・ビョンギ扮)を自分の手で直接殺したキム・ギルドはその次に永遠の敵であり仇、ムミョンのもとを訪ねた。

彼は「これはお前が復讐したのではない。私自ら終わらせるんだ。始まりも終わりも、いつでも私が判断し、私が決定する」として自らに銃口を向けた。これを見たムミョンは絶叫した。復讐のためにすべての人生を捧げたムミョンは、キム・ギルドと同じ怪物となり堕落したが、敵の死を目の前で見つめる中途半端な復讐だけを叶えることとなった。

キム・ギルドとの長い戦いの勝者はついに誰でもないものだった。作品の中の人物は全員大切なものをひとつずつ失い、そうやってすべては元の位置に戻ることができた。

『マスター-うどんの神』は復讐と欲望、奪われた名前と人生について濃く描き、空前絶後のドラマを誕生させたという反応を受けている。特に善と悪がはっきりとしている他のドラマとは違い、人間が持っているであろう一番醜い感情である「悪」を中心に関係を描いて緊張感を倍増させ、『うどんの神』だけの独歩的な雰囲気を作り出した。

それだけでなく、復讐という中心ストーリーの中に友情、愛そして若者たちの成長まで盛り込んで人間が感じられるすべての感情の始まりと終わり、限界まですべてを描き出した。何よりもこれは胸の奥深い場所から感情を引き出して爆発させねばならない俳優たちの熱演があったから可能だったという評価だ。

このように復讐に向かう疾走と終わりない欲望で視聴者の胸まで熱くした『うどんの神』は数多くの人々の記憶に長く残るだろう。
  • MBNスター キム・ユナ記者 / 写真=KBS2放送画面キャプチャー | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-07-01 09:32:22