ソ・イングク、「呼吸できる方法はこれだけだと演技に夢中になっていった」


「これまで演じた作品やキャラクターを振り返ると、本当によくやっているという考えになります。特に今回2016年がそんな風に思います。僕自らも僕がよくやっているということが目に見え、多くの方々から愛されていることが体で感じられるので幸せでした。ただ残念なことは30歳までとても仕事ばかりをしたことでしょう(笑)。それが少し残念ではありますが、良く考えれば20代に頑張って仕事をしたから、30代がもっと期待できます。20代をしっかり固めたとでも言うんでしょうか?」

今月24日、鍾路区三清洞にあるカフェでMBC水木ドラマ『ショッピング王ルイ』のルイ役を熱演したソ・イングクと出会った。ヒーリングドラマという好評にくわえ、相手役ナム・ジヒョンとのケミもまた大きな人気を得たため、ソ・イングクは今回のドラマに対する愛情を飾らずに表現した。

ソ・イングクは2009年に放送されたMnetサバイバルオーディション番組『スーパースターK』シーズン1の優勝者として歌手としてデビューした後に演技にも挑戦、人気を得ている。KBS『ラブレイン』の子役を皮切りにtvN『応答せよ1997』、SBS『主君の太陽』、tvN『ナイショの恋していいですか?!』、KBS『王の顔』、KBS『君を憶えてる』、OCN『38師機動隊』まで多様な作品で活躍し、俳優としての立場を固めている。

最近放送が終了したMBC『ショッピング王ルイ』ではショッピング王ルイ役を演じて熱演した。温室の中の花のように一人で育ったルイは独特で飛び跳ねるようなキャラクターとして解釈され、女性視聴者の愛を受け、相手役であるボクシル役のナム・ジヒョンとのケミもまた負担にならない描き方でヒーリングドラマという修飾語を得た。ソ・イングクはボクシルとルイの自然なケミのために早いうちにナム・ジヒョンと親しくなるように努力した。

「年齢は数字にすれば8歳差です。僕は年齢に対する先入観がもともとない方なので、まず言葉から楽にしようと話しました。もちろん最初は楽にすることはできずに混ぜて話しました。まずワンシーンを撮影する前に本当にたくさん会話しました。リハーサルをほぼ10回以上は基本的にします。最大限自然な構図を作るために、より親しく過ごそうとし、より多く話しを交わそうとしました。ルイがボクシルがいなければいけないキャラクターであったため、ずっと二人でくっついていました。自然に親しくなりながら、それがドラマの中でケミとなって滲み出てきたのだと思います」

歌手としてスタートし、演技にも挑戦しているソ・イングクとは違い、ナム・ジヒョンは子役から開始し、しっかりとした演技の実力を持つベテラン女優だ。演技経歴13年目となるナム・ジヒョンを隣で見守りながら、多くのことを学んだりもしたが、ソ・イングクは自分よりもたくさん考え、表現できる彼女の能力に驚いた。

「本当に驚いた部分が、作品の中でボクシルは江原道の方言を使います。それをすべて準備して来たのですが、僕も慶尚道の方言を使うので語尾や語感、リズムだけ変えても雰囲気ががらっと変わることを知っています。それを演技する先輩から学んできたんです。もし僕が話し方を学んで演技したとしたら方言に気を使って他の表現をすることは限定されてしまうと思います。彼女はすべてを受容し、淀みがない。それだけ自分が持っている感性と感受性が広く、深い女優だということを感じました。13年という月日もあるでしょうが、ナム・ジヒョンという人間そのものが秀でていることがものすごいと思いました。素晴らしい女優です」

『ラブレイン』ではじめて演じを開始させたソ・イングクは『スーパースターK』以降歌手としてデビューし、アルバムまで発売したがしっかりとした光を見ることができなかった。自分の歌を聞かせることができないことに大きな懐疑感を持っていたとき、『ラブレイン』オーディションを受けることとなり、演技者としての道を歩むこととなった。

「歌手としてデビューしたけれど、歌を聞かせる場所がないんです。その方法が入り口さえありませんでした。道はほとんど見えませんでした。ただ僕を遮断している雰囲気だったのでつらかったです。約2年間それが積み重なっていったと思います。僕の位置と状況が突然変化したので、それを話す場所もなく、聞いてくれる人もいませんでした。その時『ラブレイン』という作品のキャラクターが歌が少しできるキャラクターであればということで初めてミーティングに行くことになりました。標準語で演技するため、とても聞いていられませんでした(笑)。鳥肌が立つような感じだったので監督に方言で準備してお見せすると話したのですが、快く良いと言ってくれました。そうして撮影することになりましたが、初撮影のときは気分が本当に奇妙でした。ともすれば僕にとって演技は偽者なのに、2年間縛りつけられていたそのもどかしさが、すっと解けた気分でした。僕がもどかしかったことを、そのキャラクターが代わりに解消しする、間接的な解消の気分でした。僕が呼吸できる方法はこれだけだと思い、演技に夢中になりました」

現在ではある程度俳優としての立場を確固たるものとしたソ・イングクは、今後も初心を忘れない俳優を夢見ている。また自分にもう少し多くのチャンスの扉が開かれることに感謝する成熟した気持ちを持っていた。

「作品を選ぶ基準のようなものは今と変わらないと思います。ただ僕はそれを期待しています。僕が何か大衆に近づくときに、その扉が大きくなったといこと。僕が出演する作品をより多くの人々が見ることができるということです。それだけ僕にチャンスが与えられると考えます。そんなことに感謝する気持ちをもつようになったと思います。軍隊に行って来ても期待できることは、2年間別の感性を持った人々と話し、疎通しながら僕が新しく持つことになる感性です。僕がこれまで別の場所で感じることができなかったことを学び、除隊後に音楽をするとしても、作品に出演するとしても何か変わった僕にとても期待しています」

『38師機動隊』に出演しながら、男性ファンもまた多く生まれたというソ・イングク。彼を待つファンはやはり「アルバム」に対する期待を抑えることはできない。合間を見て新しい曲を公開してはいるが、音楽放送でソ・イングクの名前を見てから随分時間が経過している。着実に曲作業をしていると明かした彼は、新しい歌に対する期待感を慎重に言及した。

「実際、僕に関心を少しだけくだされば、どんな活動をしているのか分かります。ドラマは表面的で呼吸が長いので、より長くやっているように見えますが、音楽も同じ脈絡です。つい昨日も僕は音楽作業をずっとやっていました。『38師機動隊』撮影中にもずっと作業しました。きっと僕はずっとこうして生きていくと思います。作業しながら、僕が準備した音楽をお聞かせし、作品で挨拶をして。今後時間が少し流れた後に、軍隊ということを基点にするとすれば、その後にはもう少し余裕があるのではないでしょうか。その時にはミュージカル、演劇など多様な方面で活動する考えです」

ソ・イングクは残りの2016年をどう過ごしたいだろうか。ちょうど30歳となる彼は、30代の最後をもう少し楽しみながら終えたいと話した。

「2016年、残りの30歳をもう少し楽しんでもいいのではないでしょうか、最後をもう少し楽しみたい。今作曲家の兄さんたちと音楽作業をたくさんしています。まだ確実ではありませんが、良い音楽が出るとしたら、多くの方々にお聞かせしたい」
  • シックニュース チョ・ヘジン記者 / 写真=イ・ミファ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-12-04 06:42:00