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エンタメ > スターフォーカス > イ・ジュン「チョン・ソミンの頭を撫でるシーンに苦戦、犬を撫でるつもりで練習」
KBSの週末ドラマは現代社会における家族の重要性を再確認させる内容で全世代に愛される。大家族を扱うだけに他の作品よりも出演俳優も多い。若いカップルとして登場する俳優たちはは初々しい恋の物語で一気にスターになる。『ドキドキ再婚ロマンス~子どもが5人』、『月桂樹洋服店の紳士たち~恋はオーダーメイド』に出演したソンフン、ヒョヌがそうだったように。
イ・ジュン(29)は、KBS2『お父さんが変』でアイドル出身の俳優アン・ジュンヒ役を引き受けた。ルックスはトップクラスだが実力は足りないアン・ジュンヒは父親を探してようやくピョン・ハンス(キム・ヨンチョル扮)に会った。しかし、ピョン・ハンスが自分の父親ではないという事実を知って絶望し、その後になってようやく父情を感じた。イ・ジュンは「家族」という垣根をさまよいながら、家族愛を悟るアン・ジュンヒで愛された。
「最初は家族ドラマを楽に考えていました。とても愉快でコミカルなドラマだと思っていたのに台本を受け取るたびに感情が爆発するシーンが多くて慌てて、大変でした。世の中に簡単なものはないと思いました」
イ・ジュンは「キャスティング通知」を受けたと笑って見せた。制作陣と初めて会った場ですぐにキャスティングが決定したのだ。俳優の役だけで映画『俳優は俳優だ』、『LUCK-KEY/ラッキー』まで3回にわたり引き受けた。「アン・ジュンヒの職業設定が俳優ではありますが、父と息子の関係が大きな比重を占めてました」と役の職業の多様性を考えて心配もしたが、父子関係がより大きく見えたという。
配役に従ってドラマの序盤では「大根役者」を演じなくてはいけなかったイ・ジュンは予想外に苦戦した。演技をできない演技がそれだけ難しかったのだろう。「大根役者を演じながら自信がなくなり、虚しくなりました(笑)。あまりにも簡単だとばかり考えていたのです。キャラクターの演技が下手なのか、自分の演技が下手なのか混乱したほどでした」。目の前が暗くなった状況でプレッシャーを乗り越えてカメラの前に立ったが、幸いにも撮影スタッフの反応は良かった。
KBSの週末ドラマで若い男性キャラクターが活躍できるのはロマンスのためでもある。アン・ジュンヒはピョン・ミヨン(チョン・ソミン扮)と言い争いながらもお互いへの恋心を確認する演技をした。イ・ジュン、チョン・ソミンのラブラインは視聴者のときめきを刺激した。イ・ジュンにとって恋愛演技は事実上初めてだった。
「ロマンスはとてもハンサムな俳優がするものだと考えていました。学生時代には自分がハンサムだと思っていたのですが、社会に出てみるとそうではありませんでした(笑)。私は目がランランと輝いていないのでスリラー作品がとてもよく似合う。これまでロマンス型の顔ではない思っていました」
彼の心配にも関わらずイ・ジュンとチョン・ソミンは拍手を受けるのに十分だった。イ・ジュンがチョン・ソミンのシートベルトをしめてあげたり、頭を撫でるシーンは笑顔を誘った。限りなく愛らしく見えたがイ・ジュンは撮影中、苦労した。
「チョン・ソミンの頭を撫でるシーンを初めて撮影するときはぎこちなく感じました。生きて来ながら誰かの頭を撫でたり、シートベルトをしめてあげたことがなかったんです。監督とチョン・ソミンが犬をなでるようにしろと助言してくれて練習するほどでした。シートベルトをする時も隣の席が遠すぎて、足が人魚姫のようになりました」
「目を見開いて相手を見る習慣があるので捜査ドラマ用の顔だ」と言ったイ・ジュンはチョン・ソミンとの呼吸のためにこの癖も直そうとした。イ・ジュンは「良い反応をもらえるとは思っていませんでした。目が良いという評価に気分が良くなり、大きな勇気をもらいました」と話した。
2008年、MBCドラマ『あの方がいらっしゃる』でデビューしたイ・ジュンは、グループMBLAQで活動をしながら芸能界を代表する演技ドル(演技者とアイドルの合成語)になった。
アン・ジュンヒが演技力の問題に苦しめられたのとは異なり、イ・ジュンはデビュー時から俳優として良い評価を受けた。『IRIS2-アイリス2-:ラスト・ジェネレーション』での警護チームの要員から『カプトンイ 真実を追う者たち』のサイコパスまで、ジャンルを問わなかった。両極端な役も画面の中で自然に演じることができたのは俳優としての繊細な性格と何でも上手にやってみせるという覚悟が作用していた。
「バラエティに出る時も命がけでした。何でも良いたかったんです。誰でもそうだと思いますが、上手だとは言われなくても、下手だという評価を受けるとプライドがとても傷つきます。演技だけでなくMBLAQの活動も、下手だという言葉がとても嫌でした」