A. | どこの国の誰の土地でもない人類、いや地球村に居住するすべての生命に開かれている土地。 領有権は主張できなくても、かなり多くの国が南極に基地を建てました。 ロシアとアルゼンチンが6か所、米国とチリが5か所、日本と中国が4か所に基地を設けました。 韓国も1988年に世宗(セジョン)基地、そして2014年には張保皐(チャンボゴ)基地を建設し科学研究を行っています。 先日、張保皐基地に派遣された研究員のソン・ジュニョン氏が帰国してMBCのトークショーに出演し、南極の状況についていろいろな話を聞かせてくれました。ソン・ジュニョン氏は基地を離れてソウルに来るのに3か月もかかったそうです。 南極も新型コロナウイルスにより非常事態になったからです。 地球で唯一、清浄地域として残っていた南極でも新型コロナウイルスの感染者が発生したのは昨年12月です。 南極から最も近い国、自然に本国と基地との間で往来が最も多いチリのベルナルド・オヒギンス基地で新型コロナウイルスの感染者が発生したのです。この基地にいた軍人26人と管理員10人、そして彼らを移送した船員3人が新型コロナウイルスの確診判定を受けたのです。 このため、医療システムが制限されている世界各国の基地が閉鎖状態に入らざるを得ませんでした。ウイルスが襲った地域に住む人と接触する限り、南極も自由ではなかったのです。 地球上で一番寒い所である南極は新型コロナウイルスの清浄地域と思われていました。南極では風邪の患者がいないと知られているので、新型コロナウイルスからも自由になれると思ったのです。 南極基地に居住する世界各国の研究員たちはかなり落ち着かなかったそうです。清浄地域という信頼が崩れたのに続き、マグニチュード4.0以上の地震が100回以上も発生したというので本当に怖かったことでしょう。 韓韓国の世宗基地周辺では規模が約6.0の強震も発生したといいます。 そのせいで南極基地の隊員の交代がとても難しくなっている状態です。 南極に行く隊員たちは、韓国で船に乗って基地に向かい、そこで隊員を乗せて韓国に帰ってくるそうです。新型コロナウイルスの事態が終息しない限り、南極基地の派遣期間に自然に航海時間の2か月半が追加されてしまったのです。 実際の南極はとても寒くてウイルスが生きられないと言います。南極に基地を置く世界各国の機関は、清浄地域にウイルスを移さないよう風邪、虫歯、水虫などを完全に治療した後に隊員を派遣する予防措置を取ったりもしています。 本当に南極にウイルスが生息できないのでしょうか? 行ったことないなら何も言うなと言われますが、でも本当にすごく寒いところです。1983年、ロシアのボストーク基地で-89.2℃観測されましたが、これはギネスブックに載った記録です。非公式では-97.8℃が観測されたこともあります。北極海やシベリアが寒さと比較されますが、南極よりははるかに気温が高いです。 * 北極で観測された最低気温はアラスカのデナリ(Denali)山で測定された-74℃。 寒い上、風も強く**、2日で1.22メートルの雪が積もるほど大雪が降るかと思えば、雪や氷さえない砂漠でもあり、それに海抜3,000メートル以上の高地帯なので酸素も不足している南極にウイルスが近づかないのは当然のことです。 **フランス科学基地があるポルマルタン(Port Martin)では平均48m/s風速の風が吹き、この風を利用して発電機を回すそうです。 そんな清浄地域に人々がウイルスをもたらしたのです。それでも南極に住むペンギンたちは無事だと思います。人々は、なかなか基地の外から離れずウイルスも温かい基地内に留まろうとするからです。 |