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韓ルーネット社、AIでがん征服…米市場攻略を加速


    「今年、ルーニットはアメリカという世界最大の市場を本格的に攻略します」。

    医療人工知能(AI)ソリューション企業ルーニット(LUNIT)のソ・ボムソク代表は最近、ソウル本社でのインタビューで「昨年末に日本市場が開かれたし、今年は米国市場に集中しようと思う」と明らかにした。同社はAIを活用して各種のがんを正確に診断し、治療効果を予測するソフトウェアとして注目されている。 「AIでがんを征服する」というのが同社のビジョンだ。

    「ルーニットの顧客は現在、世界30カ国以上480カ所に達しています。毎年急速に増えています。各国の企業や病院で、がんなどの各種疾患に対するAI診断ソリューションが使われています。1~2年のあいだ短期で私どものソフトを使った中では95%が再契約をしています。最大市場の米国進出が帆をあげれば、ルーニットの位相はそれだけ高まるでしょう」。

    米国進出が可視化したのは昨年の下半期からだ。米国のバイオ・ヘルスケア企業のGuardant Health(ガーダントヘルス)から、300億ウォンに達する投資金を誘致したことが信号弾となった。ガーダントヘルスは企業価値が約13兆ウォンと評価される、ナスダックの主要上場会社だ。液体生検の分野で独歩的なシェアを占めている。この有名企業が2011年の設立後に、初の投資先としてルーニットに目を付けたわけだ。

    ソ・ボムソク代表は「米国の血液腫瘍内科専門の80%以上がガーダントヘルスの製品を使用する」とし、「ガーダントヘルスの世界ネットワークと医療インフラを積極的に活用すれば、効果的ながん診断・治療が可能だろう」と語った。

    ガーダントヘルスはルーニットに300億ウォンの投資とともに、事業協業も約束した。がんなどの組織検査でAI分析が必要な段階に、ルーニットスコープを活用することにしたのだ。 ルーニットスコープ(Lunit SCOPE)はがん患者の組織スライドをAIで分析して、免疫抗がん剤の治療効果を知らせるソリューションだ。ソ代表は「日本の富士フイルムのように独占形態の契約」だとし、「組織検査分野でルーニットスコープのような製品を開発する企業とは協業できない」と語った。

    富士フイルムは日本のX線市場シェア50%の1位企業だ。昨年8月、ルーニットとの合作品「CXR-AID」に対して、日本政府から医療機器認可を受けた。現在、富士フイルムのX線機器にはルーニットのAIソフトウェアが使用されている。 CXR-AIDは肺がん診断支援AIソフトウェア「インサイトCXR」が核心技術である分析ソリューションだ。海外競合他社の記録(67%)を上回る。ソ代表は「ガーダントヘルスの医療機器に使われるルーニットスコープの有効性と精度も、国際的な有数の学会で広く認められた」とし、「2019年から米国臨床腫瘍学会、米国がん学会などの世界的な学会で成果が続々と発表された」と説明した。続いて「昨年はルーニットスコープを活用し、免疫抗がん剤を投与できる患者をさらに50%見つけることができることを発表するなど、がん治療分野でも活用性を立証した」と明らかにした。

    事実、ルーニットはわずか2年前は社員50人あまりに過ぎないスタートアップだった。この間にAIベースの胸部線X線検査ソフトウェア、乳がん検出AIソフトウェアなどをリリースし、着実に注目を集めてきた。社員も2年のあいだに6倍近く増えて、280人あまりに達する。今年の3~4月には企業公開(IPO)が予定されている。ソ代表は「IPOは目標ではなく、一つの過程」だとし、「すでに世界中のネットワークがしっかりしており、IPO以降は国内では容易に接することが難しい大手の投資家がかなり入ってくるだろう」と語った。続いて「昨年の売上げは100億ウォン台と見込まれる」とし、「今年はそれ以上の有意な増大があるだろう」と付け加えた。
  • 毎日経済 | キム・シギュン記者 | 入力 2022-02-10 19:12:56