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LG電子、米国の高級ビルトイン家電市場を攻略
米国オーランドで8日（現地時間）に開幕した米国最大のキッチン・浴室展示会「KBIS 2022」のイベントで、参加者がLG電子の超プレミアムビルト・ブランドの「シグネチャーキッチンスイートスイート」を見ている。[写真提供＝LG電子]
昨年、米Whirlpool（ワールプール）を抜いて世界1位の家電会社となったLG電子は、ビルトイン家電市場に照準を合わせて乗り出した。
冷蔵庫とオーブンやインダクション、食器洗浄機などで構成されるビルトイン家電は、米国の市場規模が年間11兆ウォンに達するが、市場を米ワールプールと米GEが二分している。 LG電子は超プレミアム製品を皮切りに、最後に残った領域であるビルトイン家電に挑戦するという覚悟だ。
このような戦略の一環としてLG電子は8日（現地時間）、米フロリダ州オーランドのオレンジ・カウンティ・コンベンション・センターで開かれた米国最大のキッチン・浴室用品展示会「KBIS 2022」のイベントに参加した。このイベントは家電・建築などに関連する分野の専門人材6万人が参加する超大型の展示会だ。 CESがIT分野の最新トレンドを紹介する世界最大の展示会ならば、このKBISは家の内部を構成するインテリア家電と建築資材のトレンドを紹介する大規模なイベントだ。
米キッチン浴室協会（NKBA）が主管し、8日から3日間開かれるこのイベントはコロナ19事態で2年ぶりにオフラインで開かれた。このためか、参加者ごとにブースを回って製品を目で直接確認する行列が並んだ。
今回の展示会で、LG電子は「シグネチャーキッチンスイート」を前面に掲げた。これは2017年にLG電子が初めて公開した超プレミアムビルトイン家電ブランドだ。戦略的にLGのタイトルをはずして「シグネチャー」を前に出し、スーパーリッチの攻略に乗り出したわけだ。 LGはシグネチャーキッチンスイート以外にもプレミアムビルトイン家電であるLGスタジオ、スマートホームプラットフォームであるLG ThinQ製品を展示した。
1003平方メートル規模の展示ブースの中央には、ビルトイン専用製品である48インチのフレンチドア冷蔵庫が置かれた。市販価格は軽自動車1台ぶんの1万5千ドルに達するが、観覧客の関心は高かった。下部の4つの引き出しを含んで6つのドアを備えたこの製品は、下段の引き出しのうちの1つを製氷引き出しとして利用できる。もう一つの引き出しは冷蔵・冷凍はもちろん、肉・魚・飲料・ワインなど5種類のモードに設定し、希望する食品を保管することが可能だ。
ユン・テボンLG電子北米地域代表兼米国法人長（副社長）は、「グローバル家電1位を維持するためには超高級ビルトイン家電市場を攻略しなければならない」とし、「米国住宅市場が活況を呈することが、家電市場の拡張に大きな機会要因」だと説明した。同氏は「住宅需要は続くとみられ、単独住宅の価格が上がり、消費者が超高級ビルトイン家電製品を求める需要が強くなっている」とし、「LG電子はこの市場を積極的に攻略し、昨年の関連売上げは前年比で3倍に増えた」と語った。
実際、コロナ19事態以降に米国住宅市場は活況を呈し、ビルトイン家電市場は急成長している。在宅勤務の拡散で家で過ごす時間が増えたことから冷蔵庫やワインセラー、ガスレンジ、インダクション、オーブン、テレビに洗濯機などの生活家電需要が大きく増えたわけだ。
注目すべきトレンドは、高価な製品ほど人気が高いという点だ。 2020年時点の米国家電市場の規模は約415億ドルだ。昨年は全家電市場は14％成長したが、高級家電市場はこれよりも高く30％も成長した。市場調査会社のTrackLine（トラックライン）は、昨年の米国家電市場で最も大きく成長したブランドとしてLG電子をあげた。 1万ドルを超える冷蔵庫など、プレミアム製品は供給が追いつかないほどだ。米国の高所得層を中心に、数億ウォンをかけてキッチンをラグジュアリーに飾り変えるブームが起きている。
LG電子はプレミアム製品の攻略に乗り出したが、まだ超えなければならない山々がある。 GEのMonogram（モノグラム）やSub-Zero（サブゼロ）にWolf（ウルフ）など、米国消費者の忠誠度が高い既存の高級ブランドが頑張っているからだ。また超プレミアム市場には、サムスン電子が2016年に買収したDacor（デイコ）がしっかりと市場の一軸を掌握している。- 毎日経済 | 米オーランド＝パク・ヨンボム特派員/ソウル＝イ・スンフン記者 | 入力 2022-02-10 20:00:29
