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現代自動車、高級車で半導体の悪条件乗り越える

  • 現代自動車が第1四半期の車両用半導体不足と中国発部品の需給不均衡による販売減少にもかかわらず、市場予想を上回る驚くべき実績を収めた。ジェネシスとスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)など高付加価値車両の販売拡大と為替レートの影響が大きかった。ただ、現代自動車は半導体不足現象の長期化と中国一部地域の封鎖による部品の需給不均衡、ロシアとウクライナの戦争によって経営の不確実性が当分続くものと予想した。

    現代自動車は25日、ソウル良才洞(ヤンジェドン)本社で経営実績カンファレンスコールを開き今年の第1四半期に売上高30兆2986億ウォン、営業利益1兆9289億ウォンを記録したと発表した。第1四半期の販売台数は90万2945台で前年同期比9.7%減少したが、売上と営業利益はそれぞれ10.6%と16.4%拡大した。市場コンセンサス(予想値)に比べ計15%ほど増加した数値だ。第1四半期基準では昨年に続き過去最大の売上高と営業利益を更新した。営業利益率は6.4%を記録した。

    現代自動車は「販売物量が減少したにもかかわらず、ジェネシスとパリセードなどSUV中心の販売ミックス改善と友好的な為替効果まで加わり、前年同期比売上高と営業利益が増加した」と説明した。現代自動車は第1四半期の韓国国内市場で前年同期比18.0%減の15万2098台を、海外市場でも前年同期比7.8%減の75万847台を販売した。ただ、全体販売量のうちジェネシスが占める割合は、昨年第1四半期の4.4%から5.2%に、SUVは44.3%から52%に拡大した。第1四半期のウォン相場の平均も1205ウォンで前年同期比8.2%上昇した。

    今年の第1四半期は現代自動車にとって悪条件が重なった時期だった。世界販売量の約5%を占めるロシアがウクライナとの戦争を開始し、このためロシアの現代自動車工場が今年3月に稼動を停止した。半導体不足現象も改善の兆しを見せていない状況だ。さらに中国の一部の都市が新型コロナの拡散で封鎖され部品の需給不安による工場稼動も円滑ではなかった。

    現代自動車は第2四半期以降も厳しい経営環境が続くものと見込んでいる。ただ、営業利益率は今年初めに計画していた5.5~6.5%を維持していく方針だ。現代自動車は最近、問題になっている原材料価格の上昇と部品難などに対して積極的に対応していくことにした。

    現代自動車は原材料価格の上昇に備えるための専従組織を新設・運営し原材料市況の変動による損益影響を自動的に算出するシステムを構築して適用していると明らかにした。また、ロシアに輸出する部品を他地域に転換してロシア以外の地域での生産拡大を推進し今年、計画された投資と新車発売延期を検討するなど損失を最小限に抑える計画だ。

    一方、現代自動車グループは同日、現代自動車・キア(起亜)、現代モービス、現代ウィアの主要4社がイニシアティブ「RE100」に加入する承認を受けたと明らかにした。「RE100」は、国際非営利団体の「気候グループ」と環境経営認証機関である「炭素情報公開プロジェクト(CDP)」が、2050年までに企業使用電力量の100%を再生エネルギーで充当するという目標を掲げ、2014年から推進しているキャンペーンだ。現代自動車グループ4社は昨年7月「RE100」に加入すると宣言し、その後、会社別に「韓国RE100委員会」に加入申請書を提出して審査を受け加入を承認された。4社は主要事業場に太陽光パネルなどを設置し再生可能エネルギーの電力供給者から直接電力を購入する方式などで2050年に「RE100」を達成するという目標だ。
  • 毎日経済 | ウォン・ホソプ記者 | 入力 2022-04-25 17:28:04