韓国政府、マーズで沈滞した経済に大規模な補正予算を投入

韓国政府、マーズで沈滞した経済に大規模な補正予算を投入

「マーズ疲労」患う韓国経済、処方箋には何を

韓国政府が観光・ベンチャー・建築中心の投資活性化対策と輸出競争力の強化策を整えたのは、中東呼吸器症候群（マーズ / MERS）事態で沈滞した経済に活力を吹き込んで、青年雇用を増やすためだ。補正予算編成を含む大規模な財政補強に加え、ミクロな政策を使用して、今年の経済成長率3.1％を守るという腹案だ。

2日、崔炅煥（チェ・ギョンファン）経済副総理兼企画財政部長官の主宰で開かれた第13次経済関係長官会議では、マーズで直撃を受けた観光業界に対する大規模な資金支援以外にも、補正予算に反映された予算を活用して、文化体育観光部・韓国観光公社を中心に大規模な外国人観光客の誘致を推進する方策を議論した。また、観光客ビッグデータ分析を通じて、国籍・年齢・嗜好などを考慮した観光客グループ別のコンテンツも開発する計画だ。外国人観光客の誘致のために「コリアグランドセール」などのイベントも展開する。

チェ副総理はベンチャー・創業と関連し、「これまでに出した対策が創業分野に集中していたとすれば、今後は成長と回収段階に対する支援を強化して、ベンチャー生態系に好循環構造を構築していく」と述べた。まず、政府は創業者連帯保証の免除対象の拡大で、優秀技術人材の創業を促進することにした。

政府はこの他にも、マザーファンドの機能調整やベンチャーファンドへの規制緩和を通じて、民間資金がベンチャー投資に流入するように誘導する一方で、買収・合併（M&A）に対する規制緩和で回収市場を活性していく計画だ。

チェ副総理は建築分野の支援策と関連し、「老朽建築物の代替投資を阻んでいる規制を集中的に改善し、建築投資が再建築・リモデリングを中心に活性化するようにする」と述べた。

政府は容積率のインセンティブや資金支援などを通じて、老朽建築物に対する建て替えを促進し、長期間工事が中断された放置建築物の事業再開を支援することにした。

チェ副総理は輸出競争力の強化と関連して、「中長期的に主力産業のグローバルな競争力を高め、輸出品目と市場を多角化することに重点を置いて対策を用意する計画だ」と語った。

このために、政府は輸出の主力品目の製造設備に対して、割り当て関税を適用することにした。割り当て関税は、特定の物品が政府が定めた一定数量内で輸入される場合は低率関税を賦課し、一定数量を超過して輸入される場合は通常の税率を課す制度だ。

政府はまた、次世代有望品目に対する研究開発投資を拡大していくことにした。韓流スター商品開発やグローバルな生活名品の発掘で、中国の消費財市場への進出も強化する計画だ。

政府はこのような内容をより具体化して、来週中に投資活性化対策と輸出競争力強化策を発表する。

チェ副総理はこの日、ソウルのパレスホテルで別途に開かれた第2次財政政策諮問会議を主宰し、「マーズ被害対策と干ばつ対策を講ずることだけでなく、景気回復の勢いを維持できるように、大胆で先制的な政策対応が重要だ」とし、「そのために補正編成、政府内の資金事業自体の変更、公共機関投資家、政策金融の拡大など使えるすべての手段を動員して総合的な支援策を講じていく」と述べた。
毎日経済_チョ・シヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-07-02 17:38:22