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DRAMメモリの価格下落、サムスン電子とSKハイニックスに赤信号

下がり続けるDRAM価格、サムスンとハイニックス 「高級化」で危機突破 

    • < 4Gb DDR3 DRAMの価格 / グローバルDRAMシェア >

    コンピュータとスマートフォンなどのストレージデバイスとして使われるDRAMメモリの価格下落が加速し、業界1・2位のサムスン電子とSKハイニックスに赤信号が灯った。サムスンとハイニックスは高級製品のポートフォリオを強化して危機を突破していくという戦略だ。

    4日、半導体市場調査機関のDRAMエクスチェンジ(DRAM exchange)によると、PC用4Gb(ギガビット)DRAMの価格は1月初めの3.68ドルから、去る3日には2.28ドルまで下落した。今年に入って40%近くも下落した。価格下落の原因は顧客が在庫を十分に確保しているからだ。NH投資証券のイ・セチョル研究委員は、「PCの需要が減っている状況で、PCメーカーがDRAMの在庫を5週間レベルで維持しており、半導体メーカーの交渉力が急速に低下している」と語った。

    DRAM価格が値下がりし、半導体業界は危機感に包まれている。 DRAMはサムスン電子の半導体部門とSKハイニックスの売上(2015年第1四半期基準)のそれぞれ60%と80%を占める中核事業だ。サムスン電子全体の売上げに占める割合は約13%に達する。

    今後の見通しも明るくないということが問題だ。DRAMエクスチェンジによると、今年の世界DRAM市場は昨年よりも5.1%増加した486億700万ドルと予想されるが、2016年と2017年にはそれぞれ441億9500万ドルと441億1000万ドルに、むしろ規模が減少するものと予測される。

    メモリー半導体産業はこれまで10社以上が無理な価格競争を繰り広げたが、構造調整が進行して現在ではサムスン電子、SKハイニックス、マイクロン3社に整理された。メモリメーカーは過去の憂鬱な記憶のために、価格の下落に備えて収益性中心の戦略を展開している。

    サムスン電子の関係者は、「PC DRAM価格の下げ幅が大きいが、モバイル・サーバー用の割合を増やしつつ市場環境の変化に対応している」とした。

    サムスン電子は、全DRAMの売上げにPCが占める割合は昨年第1四半期に28.2%だったが、製品ポートフォリオの調整を通じて今年の第1四半期には20.9%まで下げた。代わりにサーバー用とモバイルDRAMの割合は継続して増やし、第1四半期の割合はそれぞれ27.1%と31.3%に達している。

    SKハイニックスもサーバー用の比重を、昨年の第4四半期の20%半ばから今年の第2四半期には30%台まで引き上げ、モバイルDRAMの割合は現在の30%台から年末には約40%を占めると予想される。 PC DRAMの割合は今年の第1四半期は30%台だったが、現在は20%半ば台だ。

    高付加価値製品であるサーバー用DRAMは、クラウドコンピューティングとビッグデータの需要が増え、PC用とは異なってむしろ注文が増えている。DRAMエクスチェンジによると、今年第1四半期の全世界のサーバー用DRAMの規模は30億5100万ドルで、2012年の全体市場と同様の規模だ。モバイルDRAMもスマートフォンの成長に支えられ、需要が増えている。

    20ナノプロセスのラインナップ拡大も、危機脱出戦略の一つだ。 20ナノプロセスは半導体回路の幅が1億分の20メートルという意味だ。

    DRAMは微細化が進むほどコスト競争力が高まるが、サムスン電子は昨年3月にPC用DRAM、5月にモバイル用DRAM、10月にはサーバー用DRAMに20ナノプロセスを相次いで適用し、「20ナノDRAM時代」を開いた。今年1月には20ナノ・グラフィックDRAMの量産に成功し、DRAM全体での20ナノプロセスの比重を継続して高めていく予定だ。

    SKハイニックスは20ナノ台半ばのDRAMを生産している。また、来年初めに開発完了が予想されるサーバー・モバイル用のDDR4基盤のDRAM20ナノメートルプロセスの生産能力を拡大していく計画だ。
  • 毎日経済_チョン・スンファン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-08-04 17:19:04