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SKケミカル、細胞培養方式の小児インフルエンザワクチン世界初の商用化

「スカイセルフル」…既存の卵アレルギーなどの副作用を取り除く 

  • SKケミカルは、韓国で初めて有精卵以外の哺乳類の細胞培養方式でワクチンを生産し商品化する。直接ウイルスを有精卵に注入してワクチンを培養していた方式とは異なり、卵アレルギーや抗生物質過敏反応などの副作用を心配する必要がないというのが特徴だ。

    19日、SKケミカルは成人向けの基準では、ノバルティスに次いで世界で2番目、生後6カ月以上18歳未満の小児青少年対象では、世界初の細胞培養インフルエンザワクチンである「スカイセルフル(SKYCellflu)」を商用化した。スカイセルフルは、最先端の無菌培養器を通じて生産されたワクチンだ。有精卵を育てるのにかかる時間を短縮することができ、大量生産に適しているだけでなく、生産時間を短縮することができるという点も長所だ。従来の方法で6カ月以上かかっていた生産時間が細胞培養方法を利用すれば半分以下に減る。

    SKケミカルはワクチンの自給率を高めるために原液を輸入して注入していた方式から脱して、大規模なワクチンの開発プロジェクトを、2008年に始め、インフラ構築と研究開発(R&D)に約4000億ウォンを投資した。SKケミカルが去る2012年に完成させた慶山北道の安東にあるワクチン工場「Lハウス」では、年間最大1億4000万回(ドーズ)の生産が可能だ。インフルエンザの大流行が発生したときに、すぐに生産に着手して韓国の全国民を対象にワクチンの供給が可能な規模だ。次世代無菌生産システムを保有しているだけに、新しい伝染病の新規ワクチンも、開発後、すぐに大量生産に乗り出すことができるというのが、SKケミカルの説明だ。

    鳥インフルエンザ、新型インフルエンザに続いて、本格的な接種シーズンを控えて今年は、様々な変種インフルエンザウイルスが流行しワクチン接種の需要が増えると予想される。食品医薬品安全処によると、今年供給されると推定されるインフルエンザワクチンは昨年より12%増の2000万ドーズが必要になると予想される。SKケミカルのスカイセルフルは1回の接種でA型インフルエンザ2種とB型インフルエンザ1種を予防することができる。SKケミカルは一度の接種でB型ウイルス1種をさらに予防して合計4つのウイルスを防ぐことができる細胞培養4がインフルエンザワクチンの市販許可を控えている。

    SKケミカルは今年約370万ドーズを生産・供給する計画だ。約4500億ウォン規模の国内インフルエンザワクチン市場で年間需要量の約20%程度を一気に占めるという目標だ。2018年には、世界保健機関(WHO)などの入札市場に参加し、5兆ウォン規模の世界市場に進出し、海外市場での多国籍企業との競争に乗り出す計画だ。この会社は昨年サノフィパスツールと次世代肺炎球菌ワクチンの共同開発に乗り出した。他にも子宮頸がんワクチン、ロタウイルスワクチン、帯状疱疹ワクチンなどを開発している。

    SKケミカルのハン・ビョンロ代表は「ワクチン市場に進出して、国民の健康に貢献する」とし「私たちの手で作られた製品で、世界市場に進出したい」という抱負を明らかにした。
  • 毎日経済 イ・ドンイン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-08-19 14:49:06