記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

専用機3機を大韓航空に売却…サムスン李在鎔副会長の実用主義

グローバル経営環境の悪化にそなえ、先制的に不要不急の資産を売却 

    • < イ・ジェヨン副会長 >

    サムスングループは所有している専用飛行機3機と専用ヘリコプター6機を大韓航空に売却する。

    10日、航空関連業界の関係者は「サムスンは所有しているボーイング製航空機B737を2機と1機のカナダのボンバルディ製BD700をすべて大韓航空に売却することで最近、契約を締結した」と明らかにした。

    この関係者は、「専用機3機に対する価格等の売却条件は伝えられていないが、B737が一機当たり700億ウォン台の後半であり、BD700は一機当たり600億ウォン台半ばなので、市場価格の2000億ウォン台以上で売買された可能性が高い」と付け加えた。専用機の運航を担当したパイロットと保守・維持等の整備人材など30人余りの人材も、大韓航空側で継続雇用することが伝えられた。サムスンは大韓航空に専用ヘリコプター6機も売却することにし、すでに契約を結んだと伝えられた。サムスンが所有するヘリコプターは総7機だが、このうちサムスン病院で医療用に使用されるEC-155機種1機を除いた6機のヘリコプターも大韓航空に引き渡すことにした。サムスンのヘリコプター部門で働く40人余りの従業員も、ほとんど航空会社に所属が変わる。

    サムスンは専用機を売却するという事実やその背景には口を閉ざしているが、実質的なサムスングループの司令塔である李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の実用主義が反映されたものと見られる。財界関係者は、「国内外の経営環境が来年も不透明で、サムスン電子をはじめとする主要系列会社の実績も良くないだけに、先制的に不要不急な資産を売却するという次元で下した意思決定に見える」と解釈した。専用機を所有すると時間や場所にとらわれず、世界中の生産・販売現場に容易に移動するスピード経営が可能だが、専用機の運用にはあまりにも多くの費用がかかるからだ。もちろん、サムスンが今回電撃的に専用機売却の決定を下した背景には、必要に応じて国内外の民間航空会社が提供する専用機サービスを利用すれば良いという考えも作用したものと思われる。大韓航空が専用機サービスを提供しており、今年7月にロッテグループの経営権紛争のときに辛東主(シン・ドンジュ)前日本ロッテ副会長一行が、外国の航空会社の専用機サービス(チャーター機)を利用したことがある。

    イ・ジェヨン副会長は実質的なサムスンの司令塔を任されてから、徹底した実用主義のリーダーシップを示している。国内外の出張に出るときは、別途の随行員なしで直接バッグを持ち歩いている。緊急事態が発生して時間を合わせなければならない状況でなければ、専用機の利用を自制して一般的な民間航空機に乗って移動することも多い。過度の儀典や形式や不必要な格式を問うことを体質的に嫌っている。

    役員との会議をする時も、会場入り口に置かれた水を持ってきて飲んだり直接コーヒーを入れて飲むほどだ。また、イ副会長は収益性が落ちる非中核事業は果敢に整理して、核心事業に力を集中している。今回の専用機の売却決定もこのような「選択と集中」戦略の一環として解釈される。イ副会長のこのような動きは、サムスンの企業文化で実質を重視する実用主義とグローバル基準に合わせるに方向にすばやく変化しているというのが財界の共通評価だ。
  • 毎日経済_キム・デヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-09-11 08:01:02