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サムスン初のバイオシミラー「ブレンシス」、MSDを通じて本格販売開始

    サムスンが製造した最初のバイオシミラー(バイオ医薬品複製薬)製品が、多国籍製薬会社のMSD(Merck Sharp & Dohme)社を通じて市場に本格的に発売される。サムスンが次世代成長産業として心血を注いで育てているバイオ産業が本軌道に乗ることを示すものであり、注目される。

    韓国MSDは23日、サムスンの最初のバイオシミラー「ブレンシス」の韓国での発売を控え、ソウル市のウェスティン朝鮮ホテルで記者懇談会を行った。ブレンシスはサムスンバイオエピス(Samsung Bioepis)が開発した最初のバイオシミラー薬品だ。サムスンが開発して品目許可を受けた製品を、世界的な製薬会社が本格的販売に乗り出した。サムスンが未来の新樹種事業として選定したバイオ事業が、具体的な成果を出し始めたという評価だ。

    サムスンバイオエピスはこの製品開発のために総2000億ウォンを投資して、これまで10カ国73カ所の病院でリウマチ性関節炎の患者596人を対象に24週間の臨床3相を進めた。その結果をもとに、3月に食品医薬品安全処に販売許可を申請し、6ヶ月ぶりの9月に許可を受けた。販売会社である韓国MSDは韓国政府との薬価交渉を終えて早ければ今年末、遅くとも来年初めにブレンシスを国内市場に投入する予定だ。ブレンシスは世界的な製薬会社のアムジェン(AMGEN)社が開発しファイザー(Pfizer)社が販売している関節リウマチ治療剤「エンブレル(Enbrel)」のジェネリック製品だ。エンブレルは昨年、全世界で9兆5000億ウォンが売れた世界的な「ブロックバスター」医薬品だ。

    この日の行事でチェ・ジョンユン大邱カトリック大学病院のリウマチ内科教授は、「リウマチと関節炎の治療戦略とバイオシミラーの価値」を発表し、「ブレンシスは効果と安全性の面で、オリジナル製品と比較して同等であることが実証された最新の治療剤」だとし、「完治が難しいリウマチと関節炎患者の生活の質を向上させるところに肯定的な影響を与えるだろう」と述べた。チェ・ジョンユン教授は「来月、米国リウマチ学会で臨床3相の結果が発表される予定」だとし、「許可時点よりも長期間の比較臨床データを蓄積し、効果と安全性でさらに強固な根拠を備えることになった」と強調した。サムスンバイオエピスは、この製品は来年初めにヨーロッパでも許可を受けることができるものと予想している。グローバル市場では多国籍製薬会社バイオジェン(Biogen)が「ベネファーリ」という名称で販売する予定だ。

    バイオ事業はサムスンが未来産業として集中的に育成している分野だ。特に李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の全面的な支持を受けていること伝えられている。サムスンによると、イ・ジェヨン副会長はバイオ事業場をしばしば訪問することはもちろん、頻繁に関連役員から報告を受けたり、直接電話をかけて懸案を取りまとめている。イ・ジェヨン副会長自身もバイオの専門家らと交流し、かなりのレベルの専門知識を備えているという評価だ。サムスン関係者は、「イ・ジェヨン副会長は米国ナスダック上場のアイデアを出すほど、グローバルビジネスにも関心が高い」とした。

    このたびブレンシスを開発したサムスンバイオエピスは、来年の上半期に米ナスダック上場を目指して準備作業を進めている。主幹事はゴールドマン・サックスとシティ証券であり、モルガン・スタンレーとクレディ・スイス(CS)がアドバイザーとして活動している。市場ではサムスンバイオエピスの上場後の時価総額を8兆~10兆ウォン規模と推定している。サムスンはナスダック上場で確保した資金をバイオ部門の研究開発(R&D)に投入する予定だ。

    サムスンバイオエピスとともにサムスンのバイオ事業をリードしている企業が、バイオ医薬品の受託製造(CMO)を担当するサムスンバイオロジックス(Samsung BioLogics)だ。サムスンバイオエピスの最大株主(90.3%)でもある。サムスンバイオロジックスはすでに世界的なバイオ企業の米国BMS、スイスのロシュ社との契約を締結しており、来年の第1四半期、単一の設備では世界最大の15万リットル規模の松島第2工場を稼働する計画だ。また、15万リットル規模の第3工場の着工を検討している。
  • 毎日経済_チョン・スンファン記者/イ・ドンイン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-10-23 16:47:27