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韓国経済、今期の成長率増加も今年の目標値(3.1%)達成は難しい

政府浮揚策にもかかわらず、今年の3%成長は難しい 

    • < 第3四半期の成長率回復に寄与した政府の主要政策 >

    韓国経済の第3四半期の成長率が前期比で1.2%増加したことは、韓国政府が下半期以降に追加補正予算編成を含む各種の対策をうち出して、内需を押し上げるためにありったけの力をふりしぼった結果だ。

    韓国銀行が23日に発表した、第3四半期の国内総生産(GDP)の各種指標もこれを反映している。

    第3四半期に入って民間消費が前期との対比で1.1%増え、政府消費も1.9%増加した。金をゆるめて不動産景気を浮上させたことから、建設投資は前期より4.5%ほども拡大した。政府と民間消費や投資などの内需成長への寄与度は1.9%に達した。一方で輸出は不振だった。第3四半期の輸出は前期よりも0.2%減少し、昨年の第3四半期以降、4四半期ぶりに減少に転じた。

    政府は去る8~9月、補正予算の編成を通じて造成した財源の中から5兆5000億ウォンを執行して景気を浮上させた。また、個別消費税を一時的に下げて消費をふるい起こさせた。

    これとあわせて、一時公休日を指定してコリアグランドセールを作り、内需を浮揚させた。このような政府の全方位的な景気浮揚を追い風に、第3四半期の成長率は大幅に反騰した。

    韓国経済研究院(Korea Economic Research Institute)のキム・チャンベ研究委員は、「建設投資、政府消費、そして政府政策(個別消費税引き下げとブラックフライデー)など政府の財政効果による成長が、第3四半期の成長率でほぼ半分を占めている」と説明した。

    政府の内需振興政策は第4四半期にも続く見通しだ。これにより、今年の成長率見通しは韓国銀行が提起した水準である年間2.7%を小幅で上回るだろうという見通しも出ている。しかし、政府の成長率の目標値(3.1%)達成は事実上難しいというのが大半の意見だ。

    企画財政部の関係者は、「今月初に開催されたコリアブラックフライデー効果が内需の振興と心理的な回復にある程度寄与したと見ており、中央と地方の補正予算執行に速度を加えている」とし、「3%を達成するために最後まで最善を尽くす」と明らかにした。政府も事実上は2%台後半の成長率を認めたわけだ。

    政府は去る1~14日に進められた「コリアブラックフライデー」イベントが第4四半期の民間消費を0.2%ポイント、GDPを0.1%ポイント引き上げたものと推定している。また、既に執行点検対象額のうち3分の2ほどを執行した補正支出も、残る予算が無いように価格変動(油価・為替レート)・落札差額・予算削減などの不可避の状況を除いては、財政を積極的に執行する計画だ。

    政府の努力にもかかわらず、輸出が足首をつかむと思われる。企画財政部の関係者は、「前年同期比で発表する輸出指標は、昨年10月があまりにも良かったことから今年の10月の指標は比較的良くない」とし、「11月から回復を見せるが、第4四半期全体の成長率への悪影響は大きいものと思える」と展望した。

    問題は来年以降だ。

    政府の政策効果を除けば、韓国の経済が本格的な回復に入ったと見るのは難しい。政府の財政に依存した成長は、基本的に「下石を抜いて上石に積む」式であり、効果が持続することは難しい。このために来年は3%台の成長率に進入することは難しいという見通しが出ている。LG経済研究院のイ・グンテ首席研究委員は、「来年は低原油価格による消費効果の上昇余力が減って財政効果も徐々に遅くなるなど、状況は難しくなるだろう」とし、「ある程度緩やかな回復傾向を感じるが本質的に今年と大きな違いは出ない、2.7%の成長率を記録するだろう」と予想した。
  • 毎日経済_チョ・シヨン記者/ナ・ヒョンジュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-10-23 17:01:03