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韓国、来月中に中国本土で「人民元国債」を発行…史上初

    • < 政府発行の人民元表示外平債 >

    韓国政府は30億~35億人民元規模の外国為替平衡基金債券(外平債)を、中国本土で来月中に発行する。ウォンでは6000億ウォン前後のレベルだ。中国本土で中国以外の国が国債を発行する最初の事例という点から示唆するところは大きい。

    政府は今回の外平債の発行を土台に、「人民元の金融中心地」に向けた抱負を対内外的に知らしめる一方で、今後は韓国企業が発行する「パンダ債」の金利水準と関連して、一定の基準を提示するという方針だ。ドル・ユーロ資産を中心に構成された韓国の外貨準備高に人民元資産が占める割合もいっそう拡大される見通しだ。

    企画財政部と国際金融業界によると、政府は来月中に少なくとも30億人民元以上の外平債をパンダ債として発行する案を推進している。もし政府が予定通り発行に成功すれば、パンダ債を中国本土で国債として発行した最初の国となる。中国が最近本土での人民元債券市場の門戸を開放した以後、個別企業や国際機関が発行した事例は一部あったが、国債はまだ発行された前例がない。金融機関としては最近、HSBCと中国銀行がそれぞれ10億人民元を発行することに成功した。国際機関である国際金融公社(IFC)、アジア開発銀行(ADB)は5億人民元ほど発行した事例がある。

    したがって今回、韓国政府の人民元表示外平債の発行が中国で成功すれば、韓国系企業としては人民元の資金調達ルートがさらに増える効果を期待できる。これとともに、人民元の国際通貨基金(IMF)特別引出権(SDR)編入が差し迫った状況で、ドル・ユーロ資産を中心に構成された韓国の外貨準備高も転換点を迎えると予想される。政府は今回の外平債の発行で調達した人民元によって人民元表示資産を確保して、外貨準備高に含める方針だ。

    企画財政部の関係者は、「中国側とはまだ発行条件などと関連し、調整が行われている状況」だとし、「調律が円満に行われれば、12月に発行できるものと思われる」と説明した。

    最も関心が寄せられる部分は金利の水準だ。中国内でパンダ債として他国の国債が発行されたことが無いことから、金利をめぐって韓国政府はもちろん、中国政府もかなり悩んでいるという伝言だ。韓国に適用される金利水準が一種の基準点になりうるからだ。

    国際金融界の内外では、パンダ債の発行金利は中国国債より高く、中国内の社債よりは低い中国国家開発銀行(CDB)債券の金利水準になるとの見通しが有力だ。現在、3年物を基準に中国国債は年間2.86%、CDB債券の金利は3.18%水準だ。 HSBCと中国銀行は3年物を3.5%で発行したことがある。国際金融界の関係者は、「人民元債券は満期が短く、韓国外平債も3~5年物が発行されると予想される」と説明した。

    パンダ債の絶対的な金利水準は中国外での調達金利よりも高いが、同じ金額を米国でドル債券を発行したときのスワップ金利などを想定して計算すると、相対的に有利な金利になるというのが政府の見通しだ。

    一方、韓国政府の人民元外平債の発行は、国際金融市場の観点からも重要な意味を持つ。まず、韓国政府が国債として初めて発行することになるだけに、中国内の債券市場でも韓国ものは象徴的な存在になりうる。また、韓国政府の外平債が一種の基準点の役割を担うことになるので、他国の政府と企業の中国本土内での国債発行を拡大するところに貢献できることになる。
  • 毎日経済_チェ・スンジン記者/ナ・ヒョンジュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-11-30 07:31:30