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サムスンやLG、系列社パネルの購入比率下げる

    「われわれも大変なのに系列会社の製品だからといって、高価な値で買うことができますか」

    サムスン電子の購買担当役員の話だ。サムスンディスプレイで生産されたパネルでテレビを作ろうとするから、同じような性能の中国テレビと価格競争力で劣るというのがこの役員の悩みだ。最近、中国や台湾産パネルの買い入れ比率を増やしたのはこのためだ。

    5日、業界によるとスマートフォンとテレビや生活家電などの国内家電メーカーの主力輸出品は、年初から世界的な需要の崖にぶつかって、各企業ごとに競争力強化に乗り出している。最も気を使う部分はコストを下げるコスト改善作業であり、その次に新市場の開拓に力を注いでいる。価格競争力を確保した後に、これを足場にグローバル市場の攻略を強化するというわけだ。

    LG電子もLGディスプレイから購入するパネルの割合を減らした。昨年、第3四半期の世界テレビ市場でのシェアは13.8%で、2011年の第4四半期(13.4%)以来の低水準に落ちるなどの販売不振のせいもあるが、そうとばかり見るには落ち方が急峻だという分析だ。

    昨年の1~9月、LG電子のLGディスプレイからのパネル購入は、前年同期に比べて12%急減した4兆2468億ウォン規模にとどまった。 LG電子は2013年と2014年、それぞれ年間ベースで6兆2000億ウォンと6兆6000億ウォン規模のパネルを購入したが、昨年は6兆ウォンを下回ったことが分かった。 LG電子の関係者は、「すでに32インチ以下のサイズのテレビと低価格モニターのほとんどは、中国メーカーのパネルを使用している」とし、「UHDとOLEDなど、中国メーカーが生産していないか、または生産しても品質が落ちるパネルを中心にLGディスプレイ製品を買っている」と説明した。

    市場調査会社IHSの分析によると、サムスン電子とLG電子のディスプレイにおける系列社パネルの購入比率は、2014年の46%から昨年は41%に低下した。今年はこれよりも下落した37%と予想されている。一方、中国・台湾のディスプレイメーカーのAUOとイノルックス、BOE、チャイナスターなどがサムスン電子とLG電子に供給する量は、メーカーごとに3~4%ずつ増加すると予想される。

    国内から海外に生産拠点を移転することも、家電メーカーのコスト改善努力の一つだ。サムスン電子は最近、光州事業所の3つの冷蔵庫生産ラインうちの1つを、ベトナムに移転することにした。今年の5月に竣工予定のベトナム・ホーチミン市の大規模な家電工場に、光州事業場のラインの一部が移動するわけだ。

    サムスン電子の関係者は、「高付加価値のプレミアム製品は国内に残し、低価格製品を生産するラインはベトナムに移す計画」だとし、「中低価格製品で中国と競争するには、韓国で生産していては収入をあげるのは難しい」と説明した。

    すでにサムスン電子は、欧米にあった携帯電話の製造ラインのほとんどをベトナムに移している。ベトナム北部のバクニン省とタイグエン省で稼動しているサムスン電子の携帯電話工場では、全体物量の40%ほどを生産している。

    新市場の開拓も家電業界の課題だ。 LG電子は当初の予定より2~3ヶ月前倒しにして、今年の上半期中に高級ビルトイン専門ブランド「シグネチャーキッチンスイート」を米国市場に投入することにした。ふつうは韓国でまず戦略製品を発売した後、米国などの海外に進出していた公式を変更したわけだ。

    ビルトインはLG電子だけでなく、サムスン電子もグローバル市場での存在感は弱い。これらの新市場開拓のために、サムスンは2014年にプレミアムブランド「シェフコレクション」をローンチした後、これをビルトインとして拡大している。

    尹富根(ユン・ブグン)サムスン電子CE部門長(社長)は、「生活家電事業は高級と普及型のツートラック戦略を使いながら、B2B(企業間取引)ではシステムエアコン事業を拡大する」とし、「差別化された機能で新たな市場を拡大する計画」だと明らかにした。

    LG電子は今回のシグネチャキッチンスイートという別ブランドを立ち上げて、約80億ドルに達する米国の超高級ビルトイン市場をつかむという覚悟だ。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-02-05 23:54:20