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26日閉店のロッテ免税店ワールドタワー店、開店したばかりのドゥータ免税店

    △写真=観光客があふているのに閉店:蚕室ロッテ免税店ワールドタワー店は26日の営業終了を目前にしたが、中国人観光客の足が続いている。特許期間満了にともなう営業終了の案内文が見える。 [キム・ホヨン記者]

    # 22日、ロッテ免税店ワールドタワー店。四日後には閉店するが、このような事実をよく知らない中国人観光客は「ショッピング三昧」にひたっていた。韓国の有名化粧品店では10人を超える客が並んでいたし、セールの看板がついたバッグやサングラス売り場も客がごった返していた。売り場で出会った中国人観光客のワン・シャオツ氏は、「施設がこのようにきれいで良いのになぜ閉店するのか」と反問した。

    # 同じ日の午前11時、ソウル市東大門に位置したドゥータ免税店D6階。ファッション、レザー、アクセサリー店が集まっている場所は、ちらっと見たところ客は10人をこえなかった。客よりも従業員が多い階があるほど、訪問者数は期待に及んでいない。

    一階ごとの従業員の数が20人程度であることを勘案すれば、従業員2人が客1人を迎えているわけだ。ほとんどの従業員はいつ訪れるか分からない客を待っている。

    売上げ基準で国内3位・面積基準では国内2位の、ソウル江南圏を代表する免税店だったワールドタワー店は26日、営業を正式に終了する。 1989年に蚕室ロッテワールド店として開始して以来、27年めで閉店するわけだ。昨年11月、免税店特許を斗山ドゥータ免税店に奪われたからだ。

    △写真=22日午前、客の姿の見えないソウル東大門ドゥータ免税店の内部には、セールイベントを知らせる案内板が、ぽつんと置かれている。 [キム・ホヨン記者]

    営業終了を目前にしているが、22日に訪れたワールドタワー店は依然として中国人観光客でにぎわっていた。売り場のあちこちに配置された「サンキュー(Thank you)セール」の看板を見なければ、営業終了の事実を気づくことは容易ではないほどだ。昨年は6000億ウォンを超える売上げを記録したワールドタワー店は一日平均の売上げが20億ウォンに達するが、26日の営業終了を控えて在庫一掃のために、海外ブランド品雑貨からジュエリー・サングラスまで、さまざまなブランドの製品を最大60%割引で販売している。

    ワールドタワー店が閉店することになって、ロッテ免税店が一番神経を使ったところは雇用安定だ。正社員150人に有給休暇制度を実施することにした。今年末の再オープンを想定して、残りの6ヶ月のうち3ヶ月は他の店舗に勤務して、3ヶ月は休職する方式だ。ロッテ免税店の関係者は、「有給休暇の期間にこれまでの給料の70%を提供し、必要な教育課程の費用を支援する方針だ」と語った。

    問題はロッテの正規職よりも相対的に環境の劣悪な、ブランド所属のプロモーションスタッフだ。ワールドタワー店には約1000人のプロモーションスタッフが勤務している。これらは一時的に新しくオープンした新規免税店の売り場に異動したり、他のロッテ免税店の売り場に移ることになる。中小化粧品ブランドである「アイソイ(isoi)」など10店舗は、国内免税店の中ではワールドタワー店のみで営業しているが、ロッテ免税店側はこれらのブランドは小公店とコエックス店にポップアップ店舗を開設し、雇用を最大限に維持するという計画を立てた。

    ロッテ側はこのような雇用安定対策をうち出したが、従業員の不安は相変わらずだった。店先で会ったあるマネージャーは、「従業員のうち3分の2は結婚して家庭を持ち、蚕室近くで長いあいだ定着して住んでいたので、別の場所に異動するとなると困る点は一つや二つではない」と難しさを吐露した。

    また他の従業員は、「会社側は年末にワールドタワー店の特許を得ればふたたび自分の職場に戻ってくることができるというが、検察の捜査で特許取得は不確実になったのではないか」と尋ねた。

    ワールドタワー店を閉めることになって、ロッテワールドタワーとロッテワールドアドベンチャーなども直接の打撃は避けられない見通しだ。ロッテワールドモールの売上げの半分が免税店で発生し、免税店を訪れた顧客はほとんどロッテワールドアドベンチャーを訪問する構造だからだ。ロッテ物産の関係者は、「ワールドタワーを訪問する外国人は月平均13万人で、このうち10万人が免税店を訪問する」とし、「免税店が閉店して集客効果が消えると、ワールドタワーが国内観光のランドマークとしての位置を占めることにも難しさがあるだろう」と語った。

    一部では、いわゆる「洪鍾学(ホンジョンハク)法」と関税庁が合作して作った悲劇的な結末だという指摘も出ている。 1年8ヶ月前に蚕室店に移転オープンして最高の設備を備えただけでなく、蚕室観光時代を開いて国内3位の売上げを記録しているワールドタワー店の特許をとりあげ、流通の経験がほとんどない斗山に渡したこと自体が「常識外の決定」だというわけだ。実際にオープン一ヶ月めを迎えるドゥータ免税店は、依然として安定しないままにある。

    ドゥータ免税店は客を引き入れるために夜10時~午前2時の買い物客には10%の追加割引を提供して、購入金額別にプリペイドカードを贈呈するなどイベントを継続しているが、なかなか効果を得られないのが実情だ。もちろんオープン初期に比べれば、ドゥータ免税店の事情は少しは良くなった方だ。かつては一日平均の売上げが1億ウォンをこすかこさないかだったが、最近になって3億~4億ウォンにまで上がってきたというのがドゥータ免税店の説明だ。ドゥータ免税店の関係者は、「オープン初期段階であり、ブランドがすべて入店していなかった」とし、「7月中に雪花秀やヘラなどの主要化粧品をはじめ、ジュエリーや時計ブランドが入店すると実績は本格的に増加するだろう」と語った。
  • 毎日経済 _ソン・イルソン記者/チェ・スンジン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-06-22 20:32:43