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サムスン電子のハンガリー法人、1日4万台のテレビを生産…現地で国民企業並みの待遇

    「基本に忠実に(Back to Basic)」

    サムスン電子が欧州のテレビ市場を攻略する核心基地であるハンガリーの生産法人の正門に書かれている言葉だ。去る5日(現地時間)に訪れたこの場所は、ハンガリーの首都ブダペストから東へ車で1時間ほど走ると現れる人口5600人余りの小さなヤースフィーニュサル(Jászfényszaru)に位置している。都市の入り口を入ると23万6000平方メートルの壮大な用地に3つの建物で構成されたサムスン法人がある。

    ここの責任を持つサムスン電子ハンガリー生産法人長のアン・ユンスン常務は、「1989年に設立されたサムスンの初の東欧生産拠点で、27年にも及ぶ歴史を持っているため、父と息子が一緒に働く場面もよく見られる」とし、「ここでは事実上、家族企業だ」と説明した。

    サムスン電子の欧州テレビ生産ツートップは、ここハンガリーと2002年に建てられたスロバキアにある。ハンガリーでは、中小型はもちろんプレミアムUHDテレビまで、さまざまな製品を生産・供給している。特に、フランスの家具デザイナーのブルレック兄弟(ロナン & エルワン・ブルレック)がデザインし、最近大きな人気を呼んでいるセリフテレビ(Serif TV)を全世界で唯一生産するところでもある。

    ハンガリー生産法人は10本の完成品ラインで、1日最大4台、年間700万台の製品を生産している。モデルごとに異なるが、5.8~10秒に1台ずつ製品が出るということだ。

    ハンガリー生産法人は、コンベアベルトとセルラインを複合した形でラインを稼働している。基本的に、製品が1つのラインに沿って動くが、中間中間で1人で組み立て・検査を行える複数のセルを作成したものだ。このようにすると、セルの数を増やしたり減らしたりする方法で生産量の調整が可能となる。

    現在、ラインごとに7つのセルを運営中だが、繁忙期には全量稼働して、オフシーズンには1~2個だけを運営する。

    アン常務は、「全体従業員約2800人のうち、約30%が非正規職だ」とし、「これらの人材を弾力的に運営して生産量を調節する」と説明した。

    サムスン電子は、ハンガリー政府レベルで国民企業の待遇を受けている。昨年に22億5000万ドルの売上高を記録し、企業全体ランキングで5~6位を記録した。自動車会社とエネルギー関連公企業を除けば、家電メーカーの中では1位というわけだ。ハンガリー国民の10人のうち9人が、サムスンのブランドをよく知っているほどだ。

    欧州のテレビ市場は、最近の景気回復の流れと一緒に6月にユーロ2016のような大規模スポーツイベントが重なり、良い流れを見せている。オフシーズンの夏にもかかわらす繁忙期に近接するほど工場の稼働率を高め、繁忙期を備えた工場の稼動も順調だ。

    アン常務は、「欧州市場が米国に比べて常に販売が少なかったが、今年は米国に匹敵するほどの実績を上げることを期待する」と説明した。

    ハンガリー法人は、1600種以上に及ぶさまざまなテレビモデルを製造するために、自動化設備を積極的に活用している。包装用ボックス供給やネジ締結などの自動化が可能な工程を自社開発し、生産性を高めている。自動化設備の適用が拡大され、2014年に3工場の竣工とともに、1日平均生産可能テレビ台数が30%ほど増えたりもした。
  • 毎日経済 ヤースフィーニュサル(ハンガリー)=イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-09-14 10:37:40