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東芝サムスン、清算手続きを踏む…ODD市場崩壊の余波

    東芝サムスンストレージテクノロジーコリア(TSST)が企業回生(企業再生)に失敗し、事業をたたむ。世界光学ディスクドライブ(ODD / CD、DVDなどの光を利用した記録媒体)市場で2位まで占めた大手企業だが、急速に変化するモバイルおよびIT市場に適応できず、とうとう清算手続きを踏むことになった。TSSTの親会社であるオプティス(Optis)も業績不振と無理な資金借入で企業回生手続きに入った後、適当な反発のきっかけを見つけられずにいるため、当分の間、経営の正常化が難しいという見通しだ。

    28日、投資銀行(IB)業界によると、管轄法院(裁判所)であるソウル中央地裁破産部は前日、TSSTに回生手続きの廃止命令を下した。回生手続きの廃止命令は、事業を清算する時の価値が事業存続する時の値よりも高い時に、該当の法人を清算するようにする法院の決定だ。他の事情変更がなければ、法院の命令に基づいて、TSSTは資産を売却し、その代金を回生債権者と回生担保権者および株主に配当した後、事業を廃止するようになる。今年3月基準でTSSTの資産は648億ウォン、負債は912億ウォンで、資本蚕食に陥った状態だ。

    TSSTは、2004年にサムスン電子と東芝が49対51の割合で出資して建てた合弁会社だ。当時、主要な情報保存および伝送媒体だったODD事業に集中したTSSTは、2000年代中・後半の世界ODD市場で日立LGストレージに続いて市場2位(シェア20%)に上がるなどの大手企業になった。全盛期だった2009年には売上高2兆1204億ウォン、営業利益132億ウォンに達した。

    TSSTは、2010年ごろからODD市場が衰退しながら、徐々に実績が悪化の一途を辿ることになった。クラウドコンピューティングとストリーミングサービスが、IT業界では大勢として座を占めると、情報伝達媒体としてのODDの価値が大きく落ちたためだ。また、スマートフォンが普及して、既存のPCおよびラップトップの機能を相当部分代替し、ここに搭載されているODDの需要が大幅に減少した点もTSSTの売上高に悪影響を及ぼした。サムスン電子はこれに事業撤退を決意し、2014年には自社株式のすべてを協力会社であるオプティスに売却した。

    TSSTは以降、新しい成長動力を探し、USB補助バッテリーとイヤホン市場にも進出したが、市場に大きな反響を起こすことができず、今年5月、法院に企業回生手続きを申請した。昨年3月から今年3月までのTSSTの売上高は、3827億ウォンに営業損失542億ウォンを被った。うまく行っていた時と比較して売上高が5分の1以上縮小したわけだ。

    TSSTの親会社である電子部品業者オプティスも、今年5月から法院で企業回生手続きを踏んでいるところだ。昨年10月にソリッド(Solid)と一緒にコンソーシアムを構成し、国産携帯電話メーカーのパンテックを買収したが、この過程で無理に借入を試みたため流動性危機を経験している。昨年末基準のオプティスの資産は1353億ウォン、負債は1258億ウォンと評価される。
  • 毎日経済 ユ・テヤン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-09-30 09:35:37