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韓美薬品、インサイダー疑惑…空売りの半分が悪材料の公示前に

個人投資家の「涙」 vs 空売り勢力の「笑い」 

    「韓美(ハンミ)薬品が1兆ウォン規模の新薬輸出契約を結んだというニュースを信じ、開場するやいなや妻に内緒で退職金1億ウォンを投資したが、わずか1日で2000万ウォン以上の損害を被って売りました。どこにも訴えることもできなく死にそうです。血とも同じ金を取り返す方法はないでしょうか」。

    先月30日、韓美薬品の「悪材料(技術輸出契約返還)の遅れた公示」事態以後、個人投資家らのやきもきする事情が証券関連のインターネットカフェや掲示板に殺到している。今回の韓美薬品の遅れた公示による被害は、特に個人投資家に集中した。

    4日、韓国取引所によると、先月30日に技術契約破棄の公示が出ると、各機関がなんと2037億ウォン分を売り越し、外国人も62億ウォン分を売り越したが、個人は逆に2101億ウォン分を買い越した。有価証券市場で韓美薬品の株価は先月30日に18.1%下落したことに続き、4日にも7.3%下落した。韓美薬品の株価が反騰するだろうという個人投資家の漠然とした期待感が大きな損失につながったというわけだ。

    個人投資家が涙を流す間に、韓美薬品の空売り投資家は大笑いを爆発させた。韓美薬品の株価が急落して2日後に25.4%、金額では125億ウォンの評価差益を上げたためだ。韓美薬品の持株会社である韓美サイエンスの空売り投資家も、2日間で49億ウォンの評価差益を記録したと推定される。

    しかし、空売りと関連して不審な点が目立つ。韓国取引所(KRX)によると、先月30日の韓美薬品の空売り量は、通常(約5000株)よりも20倍以上の10万4327株に達した。またこの日、全体空売り量の半分ほど(5万471株)が、技術輸出契約返還という悪材料の公示直前である開場後28分以内にすべて締結されたことが明らかになった。

    前日の先月29日の取引終了後、1兆ウォン規模の技術輸出契約が成立したという好材料を公示した点を勘案すれば、株価が当然上がるはずなのに、開場直後から空売りが降り注いだことは納得しにくい部分だ。証券会社の関係者は、「今回の韓美薬品の事例のように異常な空売り動向が現れたことは、悪性情報がインサイダーなどを通じて事前に流出し、この情報を手にした投資家が空売りに飛び込んだ可能性が高いという傍証として解釈できる」と指摘した。

    金融投資業界によると、空売りの平均価格は59万621ウォンと把握された。悪材料の公示は午前9時29分に行われ、株価は62万6000ウォンから、5分後の9時34分には57万1000ウォンに落ちた。韓国取引所は韓美薬品の従業員によるインサイダー取引の可能性も残して調査を行っている。一部の投資家は、法律事務所を通じて損害賠償の民事訴訟請求を準備していることが分かった。
  • 毎日経済 チェ・ジェウォン記者 / ヨン・ファンジン記者 / 写真=毎経DB | (C) mk.co.kr | 入力 2016-10-04 17:51:17