記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > マーケット

鶏卵、過去最高の一箱8000ウォン超える

    天井知らずに高騰している鶏卵の価格は、一箱8000ウォンを超えて過去最高を記録した。

    高病原性鳥インフルエンザ(AI)の拡散で、鶏卵の供給が急に遮断されたためだ。特に鶏卵の消費の多い正月がわずか一ヶ月後に迫ってきて、今後は他に類を見ない「鶏卵大乱」が起ることが懸念される。

    28日、韓国農水産食品流通公社(aT)によると、普通卵30個を基準にした平均小売価格は8025ウォンと集計された。先月28日の5439ウォンからわずか1カ月で47.5%上昇し、平年価格5826ウォンをはるかに超える数値だ。鶏卵の消費者価格が8000ウォンを超えたのは、aTが鶏卵の小売価格を集計し始めた1996年以来で初めてのことだ。

    産地価格と卸売価格も高騰傾向にある。農協中央会の調査結果、27日に10個あたり1000ウォン前後だった産地価格は1907ウォンまで上がり、1200~1300ウォン台だった卸売価格も2087ウォンに上昇して2000ウォン台を超えた。

    一般小売店に比べて安値に品物を売る大型ディスカウントマートでも、鶏卵販売価格が史上初めて7000ウォンを突破した。流通業界によると、ホームプラスの大玉30個入り一箱は7290ウォンで、もとは6000ウォン前後だった価格が今月に入って20%ほど上昇した。ロッテマートはこの日、全国118ヶ所の全店舗で販売している鶏卵の消費者価格を平均5.2%引き上げた。これまで価格調整の基準だった「幸せ鮮鮮卵」30個入りの商品は在庫そのものがなくなり、15個入りの商品がこれまでの4950ウォンから5400ウォンに上がった。

    畜産業界の関係者は、「2014年には4ヶ月にわたって徐々にAIが拡散したが、今回はわずか一ヶ月のあいだに2600万匹の家禽を殺処分するなど拡散速度が非常に速く、価格の上昇が急だった」と明らかにした。正月の料理を準備するための鶏卵の需要が多く、旧正月時には「鶏卵大乱」が最高潮に達すると関連業界は見る。

    27日時点で全国で殺処分された家禽は2730万匹で、このうちの鶏卵を産む産卵鶏は総1964万匹で絶対多数を占める。産卵鶏の繁殖用である産卵種鶏は全飼育規模の48.3%である41万羽が殺処分された。鶏卵の供給に続いて産卵鶏の供給まで難しくなり、鶏卵不足はさらに長期化する見通しだ。産卵鶏のひよこが鶏卵を産むことができるまで約6ヶ月間飼育しなければならないという点を勘案すれば、少なくとも6ヶ月は鶏卵需給が難航するものと見られる。

    政府は窮余の策として、去る21日から搬出を禁止してきたAIの発生地の半径3キロメートル以内の鶏卵を、この日一日だけ限定で流通させることにした。しかし、搬出される鶏卵の量が国内の一日消費量の4分の1に過ぎない1000万個ほどでしかなく、状況を逆転させるには力不足という評価だ。

    鶏卵の需給が難しくなり、外食業界も尻に火が付いた。鶏卵の使われるメニュー・製品が消えたり、料理から鶏卵を抜いてしまうケースが頻繁だ。

    大型ビュッフェ・フランチャイズの「アシュリー」と「自然別曲」では、サラダに入る鶏卵を省いたし、デザートのケーキを作るときに入れる鶏卵も足りず、困難をきたしている伝えられた。韓国料理ビュッフェ「ケジョルパプサン(季節の食卓)」では目玉焼きも出せずにいるのが実情だ。ソウル市中区忠武路のイタリアンレストランは、鶏卵の黄身とチーズでソースを作る「カルボナーラ」パスタの販売を中止した。レストランの関係者は、「鶏卵を求めることが難しく、AIの恐怖感で鶏と鶏卵を気にするお客さんもいて、当分の間は関連メニューを出すことにした」と説明した。
  • 毎日経済_ペク・サンギョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-12-28 17:04:16