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ポスコ、最高級電気鋼板の生産を拡大…年16万トン拡充

    △揮毫を書いたクォン・オジュン会長。20日、浦項製鉄所で開かれた電気鋼板工場の総合竣工式で、権五俊(クォン・オジュン)ポスコ会長(左から4人目)が電気鋼板に記念の辞を書いている。 [写真提供=ポスコ]

    ポスコはエコカーや高級家電製品市場の攻略のために、最高級の電気鋼板の生産を拡大する。電気鋼板は鉄にケイ素1~4%を添加して製造する。電磁気的特性が強く、変圧器や発電機、モータや家電製品などに主に使用される。

    ポスコは20日、浦項製鉄所で権五俊(クォン・オジュン)会長をはじめとするポスコ建設、ポスコICTなどの関連グループ会社、設備供給会社の関係者など100人あまりりが参加したなかで、最高級の無方向性電磁鋼板「Hyper(ハイパー) NO」の生産能力増大事業の総合竣工式を行った。

    電気鋼板は大きく、方向性(GO)鋼板と無方向性鋼板(NO)に区分される。方向性鋼板は主に変圧器などの鉄心材料として使用され、無方向性鋼板は発電機やモータなどの回転機器の部品に使用される。「Hyper NO」は無方向性電磁鋼板のなかでも最も優れた品質を誇る高級製品だ。

    クォン会長は記念の辞で、「今回の総合竣工で、継続して増加しているエコカーや高効率の高級家電製品の需要に先制的に対応できるようになった」とし、「最新設備を通じて、ポスコだけではなく顧客社の競争力向上を支援して、わが国の関連産業群の競争力も増大させることができるだろう」と語った。

    ポスコは今回、浦項製鉄所第2電気鋼板工場で冷間圧延した後に高熱処理を通じて高級材を生産できるように、最新の設備と交換した。第3電磁鋼板工場は、素材を熱処理して表面の酸化層を除去する設備をアップグレードした。

    特に第2工場に導入した最新の圧延機は、0.15ミリの厚さまで鋼板を生産することができる。既存の0.27ミリ厚よりもはるかに薄い鋼板も生産することができ、顧客の厳しい要求に積極的に対応できるようになったという説明だ。鋼板の厚さが薄いほど電磁気特性は強化される。

    ポスコは今回の総合竣工で、Hyper NO製品の生産量を年産8万トンから16万トンまでに拡大する計画だ。Hyper NOが主に使用される電気自動車用駆動モーターのコアを基準にして約260万台に供給できる量だ。

    最高級の無方向性電磁鋼板の生産拡大は、爆発的に増加する市場の需要に対応するという側面も強い。ポスコの関係者は、「最近は環境問題で電気自動車と高効率家電製品に使われる核心部品であるモーターの需要が増えている」とし、「モーターの素材となる最高級の電気鋼板製品の需要も、昨年は全世界で年間80万トンだったが2020年には100万トン以上に大幅に増えるものと見られる」と語った。

    ポスコはHyper NOの生産拡大によって、一般的な電気鋼板の生産はこれに応じて減らすという計画だ。製品の高級化を通じた収益性最大化戦略の一環だ。最近、供給過剰の指摘を受けている国内の鉄鋼市場で、高収益製品の販売拡大を通じて自然減算効果も出せるという計算だ。

    去る7日、ソウル市江南区大峙洞のポスコセンターで開かれた就任式で、呉仁煥(オ・イナン)社長(鉄鋼部門長・COO)は「ワールドプレミアム(WP)製品の競争力を一段階アップグレードしよう」と明らかにした。 WPはポスコが生産する高品質・高付加価値鉄鋼製品で、昨年は史上最大の1597万3000トンが販売された。全ポスコ鉄鋼製品におけるWPの販売比率は47.3%にのぼる。Hyper NOもWP製品のひとつだ。
  • ムン・ヂウン記者 | 入力 2017-02-20 17:21:29