記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

ハンファテックウィン分割を理事会で議決…主力「航空エンジン」残し「防産」分家

  • ハンファグループの核心的な防衛産業系列会社であるハンファテックウィンは、事業部門を4つの独立した法人に分割する構造改編に乗り出した。ハンファテックウィンは27日に理事会を開き、防衛産業、エネルギー機器、産業機器部門を物的分割して子会社として置くことを議決した。分割期日は7月1日だ。

    財界ではハンファグループが今回の改編を通じて、グローバルな航空エンジンメジャーに成長するための「体」を作っておくと見ている。

    現在、ハンファテックウィンは航空エンジン・発電機・自走砲などを製造する航空・防衛産業部門と、CCTV・カメラモジュールを製造するセキュリティ部門、半導体装置を製造する産業用機器部門などの3つのパートで構成されている。

    分割後は、存続法人の△ハンファテックウィン、子会社の△ハンファダイナミクス(防衛産業)、△ハンファパワーシステム(エネルギー機器)、△ハンファ精密機械(産業機器・以上すべて仮称)など4社に分かれることになる。航空・防衛産業部門の防衛産業とエネルギーが子会社として別れ、産業用装備が独立する構造だ。ハンファテックウィンは航空エンジンと、CCTVなどを生産するセキュリティ部門だけが残ることになる。

    ハンファテックウィンは物的分割後、航空エンジンを中心に外縁を育てる。航空・防衛産業はハンファテックウィンの総売上げ(3兆5189億ウォン)の77%を占める重要な部門だ。エンジンの比率だけで約40%に達している。

    ハンファは海外買収・合併(M&A)などを通じて航空エンジンを集中的に育成するというスケッチを描いた状態だ。まず米国の中型エンジン部品メーカーのM&Aに乗り出して、グローバルエンジン市場の「インナーサークル」に加入するという構想だ。

    現在、GEとロールスロイスそしてP&Wなどのグローバル3大エンジンメーカーは、事前に契約を結んだ限られたメーカーだけから部品を供給されている。 3大エンジンメジャーの1次サプライヤーは8社、2次サプライヤーは200社あまりがある。このインナーサークルの中に入ってこそ、グローバル企業として成長できるようになる。

    ハンファの関係者は、「エンジンメジャーになるためには20~30年のあいだ蓄積された技術の実績が必要で、短期間にこれを満たすことは容易ではない」とし、「グローバルエンジンバリューチェーン上にある企業を合併して、一気にインナーサークルに飛び込むという方針」だと語る。このために関連性の低い事業を払い落とし、規模を軽くする作業が必要になった。ハンファの関係者は「エンジンを主力とするハンファテックウィンに、半導体製造装置・自走砲など異質な分野が含まれていることから、果敢な投資の意思決定が遅れた」と話した。分割後は積極的な投資に乗り出す意向を表明したわけだ。

    セキュリティ部門はハンファテックウィンが今後の海外M&Aなど、「実弾」を確保するために残されたカードとして解釈される。ハンファの関係者は「中・長期的にセキュリティ部門をハンファテックウィンから分割して上場する案を検討している」とし、「ただしこれは時間をかけて、中・長期的に推進しなければならない事案だ」とした。

    最近、K9自走砲などの海外受注の糸口をつかんだ防衛部門も改編の中心にある。装甲車・ミサイル発射台などを製造するハンファテックウィンの子会社「ハンファディフェンス」を、新設される「ハンファダイナミクス」の子会社とし、航空機のエンジンとは別途に地上防衛産業でのシナジー効果を出すようにした。

    ハンファテックウィンの関係者は、「防衛産業部門が輸出品目を増やし、また他のハンファ防産企業である(株)ハンファ防衛部門やハンファシステムと協業して、グローバルな競争力を強化していく計画だ」と説明した。

    ハンファテックウィンは2015年12月にも、航空防衛産業・セキュリティ・産業用機器事業体制に改編して、ちょっとしたうまみを見たことがある。組織改編に乗り出してから1年ぶりに、売上げは34.6%(2兆6134億ウォン→3兆5189億ウォン)に跳ね上がり、営業利益は1507億ウォンで黒字転換した。ハンファの関係者は「1次事業部門の再編で経営効率化の効果をみたが、依然として部門間の性格がはっきりと異なる」とし、「物的分割が終わると各社独自の領域で独立して投資判断を行うことができ、業務のスピードは速くなるだろう」と評価した。
  • 毎日経済_キム・ジョンファン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-04-27 18:11:04