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SKハイニックス、清州「M15半導体工場」竣工式

20兆投資したSKハイニックス…ムン大統領も称賛 

    • 4日、忠清北道清州市のSKハイニックスM15半導体工場の竣工式イベントで、ムン・ジェイン大統領がNAND型フラッシュメモリの生産ラインで働く従業員に向かって励ましの言葉を伝えている。 清洲=キム・ジェフン記者


    「SKハイニックスは困難を機会に反転させた不屈の企業だ。M15工場で新たな歴史を書いてほしい」(ムン・ジェイン大統領)。

    「国民と地域社会の応援がなかったら、SKハイニックスの成功は不可能だった」(チェ・テウォンSKグループ会長)。

    4日、忠清北道の清州テクノポリスで行われたSKハイニックス(SK hynix)のM15 NAND型フラッシュ半導体工場竣工式は、半導体産業の重要性と企業の大規模投資が帯びる国家経済における位相を同時に確認する場だった。

    文在寅(ムン・ヂェイン)大統領はこの日、竣工式に金東兗(キム・ドンヨン)副総理兼企画財政部長官、成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官など主要な経済閣僚を呼んだ中で、「投資と雇用を増やし、中小企業と共存する企業には激励と支援を惜しまない」と強調した。

    特にムン大統領はSKハイニックスの成功ストーリーに言及して、「SKハイニックスは不屈の企業だ。国内で初めてパートナーと賃金共有制を導入するなど、社会貢献と地域発展に模範となっている。ほんとうにありがたいことだ」と惜しみなく称賛した。第2・第3のSKハイニックスのような成功事例が出現するように、政府は企業の気運を生かすことにさらに力を注ぐことを明らかにしたわけだ。これに対して崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長は、総額20兆ウォンに達するM16工場への投資計画で政府と青瓦台の支援意志に応えた。


    チェ・テウォン会長はわずか7年前は未来が見えなかったSKハイニックスが、最近になって急成長するまでの過程を思い出して感慨にふけるように、「一時は海外売却対象として取り上げられていた赤字企業が、最先端の生産設備を備えた世界の半導体リーダーとしての地位を確立した」とし、「( SKハイニックスが成功するまで)国と地域社会に大きな借りがあったと思う」と語った。チェ会長は続いて、「600年あまり前の清州で金属活字を残した記録が依然として私たちの誇りを鼓舞しているように、M15工場が韓国の半導体の歴史に貴重な遺産になるだろう」と付け加えた。

    SKハイニックスはムン大統領が「不屈」という表現を使ったように、かつては崖っぷち企業からSKを通じて奇跡的に復活した事例で知られている。前身であるハイニックス社は1983年に現代グループの系列会社として発足した。莫大な借金で2001年にワークアウト(企業回生手続き)に突入した後、10年間は債権団の下で延命したが、2011年11月にSKを新しい所有者として迎えた。当時、3兆ウォンを超える買収価額について「無理な買収・合併」だという指摘があったが、チェ会長は根気で押し通した。

    特に半導体業界に不況が近づいた2012年は、世界的な企業がすべて施設投資を縮小する状況だったが、チェ会長は特段の勝負で前年比10%以上も増やした3兆8500億ウォンを投資した。マイクロプロセスの切り替えの拡大、NAND型フラッシュ用清州M12工場の竣工など、先制的な投資で技術の優位性を確保することに注力している間に、半導体業況が徐々に改善されて大ヒットの兆しが現れた。

    2011年の10兆ウォン台の売上げと3600億ウォン台の営業利益は、わずか1年で売上げ14兆ウォンと営業利益3兆ウォンに増えた。メモリー半導体市場で最高の好況風が吹いた昨年は、なんと30兆ウォンを超える天文学的な売上げを記録した後、今年も再び記録に挑戦している。半導体業界は今年上半期の事業実績をもとに、SKハイニックスは売上げと営業利益でそれぞれ40兆ウォンと20兆ウォン内外の最高の実績を実現すると予想している。買収当時の営業利益と比較して、7年めでなんと55倍に成長したわけだ。

    SKハイニックスは2015年の建設計画を発表した後、3年めに超高速でオープンすることになったM15工場に20兆ウォンの天文学的な投資を順次断行する計画だ。

    現在までに工場の骨組みと1階のクリーンルームの建設に2兆2000億ウォンが投入され、今後も半導体製造用の機械などを含めて17兆ウォン以上が追加で投資される。クリーンルームの整備を終えて、来年初めから第4世代の72段3D NAND型フラッシュメモリなどの高付加価値のNAND製品が量産されると、地域内に莫大な落水効果を引き起こす見込みだ。 SKハイニックス側はソウル大学経済研究所の分析を引用して、「2023年までの5年間で、M15新工場は雇用創出21万8000人と生産誘発70兆9000億ウォン、付加価値誘発25兆8000億ウォンなどの莫大な経済効果を引き起こすだろう」と期待した。

    M15工場の稼動により、NAND型フラッシュ市場シェアを引き上げて「DRAM偏り現象」も解消する方針だ。

    SKハイニックスは世界のDRAM市場ではサムスン電子に次いで2位だが、NAND型フラッシュメモリ市場では今年の第1四半期の時点でシェア10.3%で、サムスン電子、東芝、ウェスタンデジタル、マイクロンに続く5位に遅れをとっている。売上げ比率もDRAMに80%ほどが偏っており、DRAM価格が急変動する場合には事業実績に致命打を受けることがありうる構造だ。

    一方、この日のイベントにはムン大統領と政財界の高位人士はもちろん、SKハイニックスの協力社の関係者もおおぜい招待されて目を引いた。 SKが追求する半導体事業の成功の価値がグループに限定されず、関連する協力社と社会的企業などで共有・拡散されることを強調する旨もあった。
  • 毎日経済_オ・スヒョン記者/清州:イ・ヂェチョル記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-10-04 17:52:30