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LGイノテック「3Dセンサー」で事業領域を拡大


    LGイノテックは最近、ポートフォリオの多角化と新成長動力の育成に拍車をかけている。 19日の電子部品業界によると昨年末、LGイノテックの最高経営責任者(CEO)に就任したチョン・チョルドン社長(写真)は最近、自動車電装部品や光学ソリューション事業を社員に強調している。これらの事業は自律走行車の開発、電気自動車の拡大、スマートフォンの高仕様トレンドの中で最も有望な分野だと判断したからだ。

    チョン社長は「LGイノテックの光学ソリューション部門はいま、世界市場を先導するカメラモジュールに3Dセンシングモジュールを加えて1位の地位をさらに確固たるものに固めるつもり」だと公言した。

    チョン社長は事業構造を継続して高度化させてこそ、LGイノテックは耐えることができると見ている。今年の初めにLGイノテック麻谷R&Dキャンパスで開かれた始業式で、チョン社長は「LGイノテックを長いあいだ永続できる、根本の強い会社にしたい」とし、「このために常に顧客の立場から、顧客が感動する価値の提供にすべての力量を集中しよう」と強調している。

    このことからLGイノテックは現在、世界市場をリードするカメラモジュールの核心技術と成功ノウハウを、3Dセンシングモジュールに拡大して適用している。これらの製品はすべて光を扱う光学技術が核心基盤であるだけに、製品設計と製造プロセスそしてマーケティングの観点から事業間のシナジー効果が大きいという判断だ。

    最近ではLG電子の戦略スマートフォン「LG G8 ThinQ」に3Dセンシングモジュールを供給し、本格的に量産しはじめた。「ToF(Time of Flight/飛行時間距離測定)」という名称のついたこのモジュールは、被写体に向けて発射した光が跳ね返ってくる時間で距離を計算し、対象物の立体感と空間情報、動きなどを認識する。生体認証や動作認識、拡張現実(AR)、バーチャルリアリティ(VR)機能などを実現できる。

    3Dセンシングは既存のタッチ技術を代替する革新技術として浮上している。例えばスマートフォンに3Dセンシングを活用すれば、機器に直接触れることなく容易に複数の機能を操作できる。寒い冬に画面をタッチするために手袋を脱ぐ必要もない。車両に適用すると走行中に運転者が複数の操作ボタンを探して押す代わりに、前方を注視したまま手の動きだけで空調装置やナビゲーションなどを制御することができ、安全性を大幅に高める。グローバル市場調査会社であるヨール・デベロップメント(Yole Developpement)によると、全世界の3D画像処理・センシング装置の市場規模は昨年の29億ドルから2022年には90億ドルに、3倍以上に拡大すると予想される。

    LGイノテックはToFモジュールなどの3Dセンシングモジュールを、スマートフォンのカメラモジュールに続いて次世代のグローバル一等事業に育てる計画だ。すでに研究開発と生産などの事業基盤を固め、複数のグローバル企業と緊密に協力しているだけに、市場をリードする自信があるという判断だ。 LGイノテックは世界で最も薄い4.6㎜厚のToFモジュールを量産できるほどの高い技術完成度を誇る。また、LGイノテックは3Dセンシングモジュールに必要な光源とレンズなどの核心部品技術を持っており、事業の競争力をいっそう強化した。同社の関係者は、「3Dセンシングモジュールは画面タッチなどの、これまでの2Dベースの入力技術の後に続く、携帯電話の機能を一段階革新させる次世代3Dベースの入力デバイス」だとし、「カメラと結合して新たな価値を提供する」と述べた。

    光学ソリューションに加え、LGイノテックの次世代新事業の両軸をなしている車両電装部品事業は、昨年は1兆ウォンに近い売上げ(9633億ウォン)を記録した。 2011年に約3000億ウォンの売上げを記録した後、7年めで3倍以上に拡大した。

    車両部品の受注残高も昨年末の時点で12兆ウォンに達し、車両部品の売上げは着実に成長をみせる見込みだ。これはすばやく電気自動車とコネクテッドカー、自律走行車などの次世代自動車部品市場の開拓に乗り出したおかげだ。LGイノテックは2010年、電気自動車用バッテリーの充電状態と効率、寿命を管理するバッテリ管理システム(BMS)を本格的に量産した。続いて2016年にDC-DCコンバータと充電用通信コントローラ(EVCC)モジュールに拡大した。
  • 毎日経済_ヨン・ファンヂン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-03-19 20:00:54