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中国1位の「雪花ビール」韓国へ来る


    中国の酒類メーカーが新製品を前面に出して、韓国市場の攻略に速度を加えている。韓・中自由貿易協定(FTA)の発効で中国産の酒類の価格が下がったうえに、ヤンコチ(羊肉串)、マラタン(麻辣湯)、火鍋などの中華食文化が急速に拡散し、これにふさわしい現地酒を求める需要が増加したことによる動きとみられる。

    9日の酒類業界によると、世界販売1位のブランドである中国の雪花啤酒(雪花ビール)は5月、「スーパーX(super X)」ブランドを国内で正式発売する。ヒョンウォンコリアが「スーパーX」のマーケティング企画と営業網の確保などを務める。

    スーパーXは昨年、雪花ビールが若い世代を攻略するために開発した製品だ。まろやかな風味とすっきりとした清涼感が特徴だ。価格帯も1リットルあたり約1000ウォンと安価だ。国内で販売されている一般的な瓶ビール(550ミリリットル)の価格が1100~1200ウォンである点を勘案すれば、半分の水準に過ぎないわけだ。

    雪花ビールに続き、中国国営の主流メーカーの瀘州老窖も国内市場に挑戦状を差し出す。「国交1573」に酒好きのあいだで有名な瀘州老窖は来る18日に新製品発表会を開き、ビールのブランドを公式にローンチする計画だ。中国の人間国宝の代表的伝授者であるシム・ジェホン先生が直接訪韓し、瀘州老窖と製品を紹介する。

    中国の酒類企業が韓国市場に相次いで参入するのは、価格競争力を確保したという判断からだ。

    昨年、韓国消費者院が輸入ビールの流通実態を調査した結果、2015年の韓・中FTAの発効後に中国産製品の販売価格は1リットル当たり2500ウォン下落した。中国の白酒に課される関税率も従来の30%から毎年1.5%ポイントずつ低くなっている。高級酒に分類される白酒を手頃な価格で入手できるようになり、これに対する需要も増える傾向にある。

    国内に中国食文化が急速に普及したことも背景の一つにあげられる。関税庁などによると、昨年の中国産酒類の輸入額は7億6440万ドルで、前年比で12%増加した。 2014~2016年には5億ドル台後半にとどまっていた輸入金額は、2年のあいだに7億ドル半ばにまで増えたわけだ。中国産酒類の輸入量も2017年67万8440トンから、2018年には78万3300トンに15.5%増加した。

    輸入酒類業界では、韓流文化をグローバルマーケティング手段として活用できるという点も影響を及ぼしたものと見ている。韓国ドラマや韓国映画などで自社製品を露出させると、さまざまな国の消費者にまでブランドを知らせることができるからだ。

    ドラマ『トッケビ』の間接広告(PPL)として登場した中国のウォッカカクテル「RIO(リオ)」の例が代表的だ。リオは中国人観光客の留学生が主に飲む酒だったが、PPLでうまく浮上したことで国内だけではなく東南アジアの若者にも人気を得ている。

    瀘州老窖の関係者は、「韓流文化を活用すればグローバル市場にも十分に進出することができると考えて、ブランドをローンチすることを決定した」とし、「最近は韓国の輸入酒類市場はますます大きくなっているという点も考慮した」と語った。

    先に進出した中国産ビールのブランドが市場定着に成功したことから自信を得たという分析も出ている。コンビニをはじめとする小売業界によると、「チンタオ」の場合は2016年から3年めで輸入ビール販売量第2位を維持している。 OBビールが2015年に持ち込んだ「ハルビン」も、現在第20位圏にとどまって人気を集めている。

    マートなどの大型流通チャネルで販売されている「孔寶家酒」「五粮液京酒」「红星二锅头酒」などの白酒もしっかりとした地位を確立している。特に「畑台古リャン酒」は特有の果実味と柔らかなのどごしで国内の白酒市場でシェア50%を占めている。
  • 毎日経済_シム・ヒヂン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-04-09 19:57:55