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韓国車…双竜・ルノーサムスンの輸出「警報」

サンヨン車5月の輸出37.2%ダウン 


    双竜(サンヨン)自動車やルノーサムスンなど、韓国自動車産業の「中堅」企業の輸出実績は最悪の危機レベルにまで駆け上がっている。長兄格の現代・起亜自動車が北米市場を中心に徐々に回復の兆しを見せているのとは異なり、これらの企業はまだ打開策を見つけられない。また、電気自動車などのエコカー市場の準備もまだ不十分で、持続可能な成長戦略として疑問が提起されている。

    9日、現代・起亜自動車と双龍自動車や韓国GM、ルノーサムスンなどの国内5つの自動車メーカーの5月の輸出実績をみると、前年同月比で4万1036台(-7.18%)減の53万265台にとどまった。

    この中でも最も大きな減少幅を見せたのは双竜自動車で、昨年4月に「イェ・ビョンテ体制」が発足したが、輸出ではまだ目に見える成果を上げられずにいる。 双竜自動車の5月の完成車輸出は2016台で、昨年の同月(3211台)と比べて37.2%も減少した状態だ。今年に入って1月から5月までの累積の成績表も良くない。 1~5月に双竜自動車の完成車の輸出は1万299台で、昨年の同じ期間の1万2693台よりも18.9%減少した。

    これに対して双竜自動車の関係者は、「現在ラインナップの再編を進めており、前年同月比で輸出が減少した」とし、「新型コランドなどの国外ローンチを控えているだけに、徐々に回復するだろう」と語った。国内市場で良い反応を得ている新型コランドと、商品性を大きく高めた新型「チボリ」が加勢すれば、今年の輸出はある程度回復する余地があるだろうという説明だ。しかし2013年は8万台で2014年は7万台など、これまでの輸出神話を再現するにはいくつもの限界があるという指摘がある。

    まず、かつて輸出全体でずっと30%を占めるほど比重が高かったロシアとイランの輸出は、再び生き返ることは難しい状況だ。ロシアは17%に達する高い関税が市場シェア回復の障害だ。イランは米国の経済制裁が再開したことで、輸出の道が詰まっている。

    このような理由から、双竜自動車は豪州と中南米市場に勝負をかけている。双竜自動車は昨年11月、豪州メルボルンに最初の国外直販法人を設立した。今後は豪州、ヨーロッパ、南米、中東に次ぐ第4の輸出市場に成長させる計画だ。

    これと関連して双龍自動車は最近、豪州でレクストンスポーツ「KHAN」(現地名ムッソXLV)のメディアイベントを開き、本格的販売に乗り出した。レクストンスポーツカーに続き、今年の下半期にコランドの発売が予定されているだけに、強化された製品ラインナップを土台にブランドの認知度向上と販売量の増加に注力するという構想だ。

    労使対立を経験しているルノーサムスンは先月の輸出が8098台で、昨年同月比で7.5%減少するなど、非常事態の状況だ。

    北米輸出用の日産「ローグ」が4882台で、前年同月比で6.1%減になった影響が大きかった。「QM6(輸出名コレオス)」が前年同月比で0.8%増の総3216台が出荷されて下落幅を減らした。

    今年に入って5月までの累積輸出も3万8216台で、昨年同期比では半分近くに減少した。ルノーサムスンは今年の12月に延長生産が終わる日産ローグに代わるターゲットとして、ルノーグループのクーペSUV「XM3」の欧州向け輸出物量を取ってくることに死活をかけている。韓国GMは先月の輸出は3万4333台で、前年同期比で3.4%増加して、なんとか実績を死守することに成功した。しかし、これも軽自動車の「スパーク」の輸出が27.6%増加したことによるもので、「マリブ」や「アベオ」などの小型乗用車と中・大型乗用車の輸出はそれぞれ-58.6%と-18.0%を記録し、依然として不振を免れなかった。

    これらの企業が電気自動車市場でまだ持続可能な成長のための青写真を出せないでいる点も問題としてあげられる。

    去る3月に就任したイェ・ビョンテ双竜自動車の社長は、「コランドEV(仮称)」と電動化技術を加味したハイブリッド車を準備中だが、まだ具体的な発売時期は不明だ。

    国策研究機関の関係者は、「来年から公共機関の低公害車の義務購入が全面的に施行されるうえ、内燃機関車に比べて低公害車の義務販売比率を守らなかった時の処罰など、規制のレベルを高める動きが政府と政界で捕捉されている」とした。

    続いて「双竜自動車とルノーサムスンがこのような変化に先制的に対応していないという点は、韓国の自動車産業の生態系に潜伏している重大なリスク」だと指摘した。
  • 毎日経済_ムン・ジウン記者/イ・ジョンヒョク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-06-09 17:34:48