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LGディスプレイ、赤字の沼を脱出できるか

パネル価格の下落・リストラ費用で利益率圧迫 

    • LGDの株価推移


    LGディスプレイは今年、3四半期連続で営業損失をこうむると予想される。第4四半期には大規模なリストラ費用までが加わって、年間の損失規模は「兆単位」に達すると見られる。専門家らは今年を最後に反騰する可能性に重きを置いているが、来年も小気味よい反騰には疑問符がついてまわる。

    20日の金融情報会社エフアンドガイドによると、LGディスプレイの第3四半期の売上げと営業損失コンセンサス(市場推定値)は、それぞれ5兆9919億ウォンと3204億ウォンに達する。先だって第1四半期と第2四半期の営業損失規模は、それぞれ1320億ウォンと3687億ウォンだった。

    • 四半期別の実績


    LGディスプレイは23日、第3四半期の業績を発表する予定だ。第3四半期の業績はLCD事業部の収益性悪化による結果だ。最近、中国企業の供給拡大でパネル価格が下落した。ユジン投資証券によると、第3四半期のLCDパネルの価格は32インチで20%、43インチで13%、55インチで19%下落した。

    ユジン投資証券のイ・スンウ研究委員は、「第3四半期の損失拡大の原因は、LCDパネルの価格がサイズを選ばず二桁で下落したため」だとし、「また中国の広州8.5世代OLEDラインと坡州のE6 POLEDラインが稼動して、減価償却費が増加したことも損益に負担になった」と説明した。ユジン投資証券は、第3四半期の減価償却費は前四半期比で約2600億ウォン増加したと推定した。

    第4四半期の状況も深刻だ。イ・スンウ研究委員は、「第4四半期にはリストラ費用の発生で5000億ウォン台の赤字が予想される」とし、「今年の営業赤字の幅は1兆ウォンをこえるだろう」と展望した。

    市場では第4四半期を底として展望している。前述のイ研究委員は、「実績は第4四半期を底にして徐々に回復する見通し」だとし、「LGとサムスンのラインの稼動中断と中国企業の稼働率の調整が予想され、価格の下落がまもなく終わるものと見られる」と説明した。

    サムスン証券のチャン・ジョンフン首席研究委員は、「LGディスプレイ構造調整は短期間のコスト上昇がともなうが、LCDからOLED中心の企業体質を変えることができる肯定的な部分」だとし、「これは今後の実績改善に対する期待感として作用することがありうる」と語る。

    LGディスプレイは坡州OLEDパネルの生産ライン(P10工場)に3兆ウォンを投資することを決定するなど、事業の中心をLCDからOLEDに調整している。

    IHSによると、LGディスプレイのLCDテレビパネルの売上げの割合は今年の28%から来年は15%台に落ちるが、一方でOLEDテレビのパネルの割合は12%から23%台にのぼると推定される。

    チャン首席研究委員は、「OLEDテレビパネルの価格はLCDテレビパネルに比べて平均5倍ほど高い」とし、「LGディスプレイのOLEDテレビパネル事業は昨年に損益分岐点を超え、今年は一桁なかば後半にかけての利益率が期待されている」と語った。

    来年には黒字転換が見込まれる。エフアンドガイドによると、2020年にはLGディスプレイの営業利益コンセンサスは2009億ウォンに達する。実績に足首をつかまれて株価は反発の兆しを見せていない。年初に1万7800ウォンで始めたLGディスプレイの株価は上昇と下降を繰り返して18日は1万4000ウォンで取引きを終えた。

    LGディスプレイの最大株主は株式の37.9%を保有しているLG電子だ。
  • 毎日経済_チョン・スンファン記者/チョン・ソクファン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-10-20 17:04:10