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韓ソルジェント社「コロナ19診断キット」に注文殺到


    「昨年だけでも1年間でさまざまな診断キットを3000個ほど作ったが、今はコロナ19の診断製品のみで週3000個(キット1個あたり100人の診断)を生産している」。

    去る10日、大田市の儒城区大徳テクノバレーに位置する診断キットメーカーのSolGent(ソルジェント)本社を訪れた記者と会ったユ・ジェヒョン共同代表は、「国内外から押し寄せる注文のために、全社員が創立20年ぶりで最も忙しい日々を送っている」と明らかにした。ユ代表は「他の病気のキットの生産ラインをオールストップし、すべてをコロナ19製品に転換したが、あふれる注文に応えきれずにいる」とし、「今月末までの注文が押し寄せており、いま契約をしても3週間後の4月初めになれば物量を供給できる程度」だという。

    ソルジェントが生産するコロナ19診断キット「ダイヤフレックスキュー(DiaPlexQ)」は、国内よりも海外での販売量が多い。

    ユ代表は「先週までで80万回のテスト分量(キット8000個)の供給契約を締結したが、このうち90%が輸出量」だとし、「国内のコロナ19診断キットメーカーのうちで輸出だけを見ればうちが1~2位を争う」と語った。ソルジェントは中国をはじめ、東南アジアと中央アジアや米国など、世界33カ国で販売されている。最近ではイタリアとドイツや英国などの欧州からの注文依頼が多く、近いうちに大規模な契約を控えている。

    ソルジェントの製品は先月27日、疾病管理本部からコロナ19の診断のための緊急使用承認を受けた。先月に使用承認を得た国内4社のうちで3社めだ。ソルジェントがコロナ19診断キットの開発に着手したのは昨年12月、中国の販売代理店から「現地でコロナ19が流行している」と、製品の開発を要求されたことがきっかけになった。同社は数回の会議を経て、去る1月17日に開発に着手した。当時は懐疑的な雰囲気が強かったが、2週間後の診断キット製品が完成する頃には国内での拡散が本格化し、販路の心配は消えた。

    ユン代表は「MERS事態の時に診断キットを発売したが、その時点で検査を受ける人があまりいなかったのでほぼ売れなかった」とし、「その時の状況が再現されるかもしれないという懸念が大きかったが、今回は製品発売と販売時点が合致した」と説明した。同氏は「RNA増幅技術と何回か他の診断キットを作った経験が、コロナ19の診断キット製品を迅速に出すところに功を奏した」と付け加えた。

    コロナ19の感染診断は、病院で患者の鼻と喉の奥から検体を採取してRNAを抽出した後に、ソルジェント診断キットを活用してウイルスRNAの検出遺伝子を増幅させる方法で確定かどうかを判定する。ユ代表は「コロナ19ウイルスに特異的に結合する遺伝子の検出部位を、RNA増幅過程を経てどれほど効果的に見つけることができるかが技術力の核心」だと説明した。

    ただし問題は、急増する需要に十分に対応できる生産能力が不足している点だ。ほとんどの診断キットの生産は一般の製造工場とは異なり、自動化システムではなく手作業で行われている。診断キットに使われる遺伝子増幅とウイルス検出用蛍光マーカー薬物などを、従業員が手作業で小瓶の中に入れるわけだ。ユ代表は「これまで年間3000個あまりのキットを製造してきたメーカーなので、自動化システムに投資する余力が大きくなかった」とし、「国内の大半の診断メーカーは、私たちのように自動化の代わりに手作業で製品を生産するのが現実だ」とした。

    ソルジェントは2022年のコスダック上場を目指している。売上げも昨年は61億ウォンで、今年はコロナ19診断キットのおかげで2倍以上に成長すると予想している。
  • 毎日経済_大田=キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-03-11 19:34:24