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韓バッテリー3社、欧州EV市場をテコに飛躍


    LG化学とサムスンSDIそしてSKイノベーションなどの「Kバッテリー」3社は、主舞台である欧州電気自動車の市場規模が今年の上半期に中国市場を凌駕した。欧州市場での高い市場占有率を土台に、上半期の世界電気自動車用バッテリー市場で3分の1を独占したKバッテリーが、グローバル1位「固め」に入る機会だという分析が出ている。

    20日、電気自動車の市場分析会社「イーブイボリューム(EV Volumes)」によると、今年の上半期に欧州では電気自動車41万台が販売されて、中国(38万台)を抜いて世界1位の市場として急浮上した。欧州電気自動車市場が中国を抜いたのは、2016年以来の4年ぶりだ。成長率も欧州市場が中国市場を超えた。今年上半期の電気自動車の販売台数は、欧州市場が前年同期比で57%改善されたことに対し、中国は42%減少した。

    欧州が中国を越えて世界1位の電気自動車市場に上がった背景には、欧州連合(EU)の果敢な環境政策がある。 EUは5月末にも7500億ユーロ規模の景気刺激案を発表し、環境に配慮した政策をさらに加速するためにすべてのリソースを投入すると発表した。この計画の最終的な目的は「グリーン・デジタル未来」の構築だ。エコカー購入のための支援と投資ファンドの拡大、充電インフラの2倍拡充などが含まれている。

    EUの環境政策にしたがって、フランスやドイツなどの欧州主要国も電気自動車に対する補助金を積極的に上方修正し、インフラの拡大案を出した。ドイツは電気自動車に対する補助金を6月から従来比で50%拡大し、フランスも6月から今年末まで既存の6000ユーロから7000ユーロに上方修正した。このような政策に力づけられて、6月の電気自動車の販売台数はドイツ1万8598台、フランス2万990台、英国1万3829台で、前年同期比でそれぞれ116%、259%、192%急増した。

    グローバルな電気自動車用バッテリー市場に地形変化が予想され、Kバッテリー3社と中国企業間の競争も新たな局面に入ると思われる。特に上半期の世界シェア24.6%と23.5%で二強構図を形成しているLG化学と中国企業のCATL社の状況が逆転した。中国の内需市場に大きく依存しているCATLとは異なり、LG化学は欧州市場の占有率が70%に達している。昨年末から欧州電気自動車の市場が成長し、LG化学はCATLを抜いて世界1位のバッテリー企業に浮上した。

    Kバッテリー3社は市場の変化に支えられ、欧州市場での生産能力をさらに拡充する計画だ。 LG化学は韓国・米国・中国・ポーランドなど、バッテリー4拠点体制の生産能力を今年は100GWh(ギガワット時)に増やす計画だ。これは電気自動車100万台にバッテリーを搭載することができる規模だ。

    SKイノベーションとサムスンSDIも欧州市場内の生産量の確保に乗り出す。 SKイノベーションは昨年末にハンガリー工場を完工し、7.5GWhの生産性を確保して、独ダイムラーグループと現代自動車へバッテリーを供給している。来年までにハンガリー第2工場(9GWh)を完工し、欧州市場への供給量を増やす計画だ。サムスンSDIも2017年に建てたハンガリー第1工場を増築しており、第2工場も新築している。

    特に3社はニッケルの含有量が高い高ニッケル電池によって市場の支配力を確保する方針だ。業界の関係者は「欧州市場を攻略するためには、高性能ハイニッケル電池の技術が必要」だとし、「現在、韓国のバッテリー3社は中国よりも2~3年ほど先行している技術力を、継続して維持しなければならない」と述べた。
  • 毎日経済_チェ・グンド記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-08-20 17:30:34