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「5回を6回にする」注射器、注文殺到…韓企業のLDV注射器が人気

世界から注文が殺到 


    世界のあちこちから最小残留型(LDV/Low Dead Volume)注射器に対する注文が殺到し、工場をフル稼働している韓プンリムファーマテック(PoongLim Pharmatech)は、新工場の竣工で月間生産量を2倍以上に引き上げることができるようになった。韓国最大のシリンジメーカーのプンリムファーマテックのチョ・ミヒ副社長は、「新設した第3工場の稼動が早ければ10日に始まり、生産に入る」とし、「既存の2倍の月間2000万個以上を生産する、世界最大規模のLDV注射器の生産能力を備えることになった」と語った。

    プンリムファーマテックのLDV注射器は接種後の注射器に残るワクチンの量を最小化し、米ファイザー製ワクチンを基準にして、一般注射器では5回分の接種が可能なワクチンを6回接種することができる。世界的にコロナ19ワクチンの確保戦が激しいなか、同一のワクチンの量で接種回数を20%増やすことができることから、韓国製LDV注射器の需要が急増している。

    昨年末まではプンリムファーマテックのLDV注射器の月間生産能力は400万個レベルだった。ところが、このように2ヶ月のうちに4倍以上に生産量をぐっと増やすことができようになったのは、2018年から中小ベンチャー企業部とともに中小企業のスマート工場構築支援事業を行っているサムスン電子のおかげだ。

    昨年の12月24日にプンリムファーマテックと対策会議を開始したサムスン電子は、30人の専門家を投入して製品の金型製作などのスマート工場構築に乗り出して、ひと月も経たずにプンリムファーマテックの月産能力は400万個から1000万個に2.5倍に跳ね上がった。そのうえスマートファクトリーシステムを導入した第3工場までが竣工し、単月の生産量は2000万個以上に拡大した。プンリムファーマテックはファイザーなどのワクチン企業にLDV注射器1億8000万個を供給することで協議している。

    中小ベンチャー企業部はプンリムファーマテックのほかにも診断キット、マスク、ゴーグル、手消毒剤など、衛生用品の製造企業20社に対するスマート工場構築事業を支援した。これによって供給が不足している用品の生産量を増やし、輸出拡大にまで結びつけた。
    • プンリムファーマテック製注射器(写真提供は同社)

  • 毎日経済 | イ・ドクチュ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-03-04 21:21:36