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ウェブトゥーン「女湯報告書」で注目されるマイルロ作家

「銭湯で人生の素顔が見えます」 

    日常のちょっとした楽しみを拾い上げる生活トゥーン(「生活」と「ウェブトゥーン」の合成語)がウェプトゥーンの人気ジャンルとして位置づけられてから久しい。恋愛(『ウィルユーメリーミー』)、会社生活(『ガウス電子』)、シングルライフ(『下の階の小姑』)など、ほとんどの素材はすべて出てきた。このような過飽和状態で奇抜な素材でニッチ市場を狙った生活トゥーンが注目を集めている。禁男の空間である女湯がメイン舞台である『女湯報告書』だ。風呂という特殊な空間を取扱うにもかかわらず、老若男女の共感を得ている。先月初めに正式連載された後、曜日別のウェプトゥーン2位に浮上し、一話当たりのコメントが8000件以上になる。銭湯で「大同団結」を率いた魔力の作家が誰なのか気になった。

    最近、ソウル弘大近くのカフェで『女湯報告書』を書いた作家、マイルロ(24)に会った。暑い銭湯で「すっきりした」と叫ぶおばさんを予想したが、浅はかな判断だった。去る8月、大学を卒業したばかりの女の子が静かに本を読んでいた。「女湯は女性だけが知っている話だと思いましたが、男性読者の反応も大きかったです。幼い頃、両親に連れられて一度は銭湯に行くではないですか。男性読者は知らない空間を知っていく楽しみ、女性は共感する楽しみが大きいようです。」

    作家は週に一度姉と風呂に行く。「30・40代の主婦は、通常、月風呂(1か月分の料金を事前に出して利用すること)をしています。毎日午前10時から午後2時まで入浴をするのですが、人生の大部分を湯の中で過ごしているのです。風呂では誰もが裸になります。本当に率直な状態で互いに話をすることになります。家族、子育て、教育…。銭湯では、さまざまな人生の素顔が見えます。」

    この漫画の面白さは鋭い洞察力から出てくる。前後の区分がない折りたたみ式座布団、角氷を山盛りにしたコーヒーなど、作家はなんとなく過ごしていた浴室の風景を丁寧に描写する。ボタンを押すと水が噴出して、自動的に止まる「自閉式シャワー器」。浴室でよく見るこのタイプのボタン式シャワー器のために、頭を洗ったりシャワー中にイラついた経験は一度はあるはず。作家は、突然水が止まって手探りでボタンを探す姿、イライラしながらボタンをむやみに押す姿など、自閉式シャワー器に対する反応を面白く描き出す。読者は「私の話」と言いながら膝を打ちつつ笑う。

    「垢すり編のときは両親が垢すりをしている読者が漫画のおかげでお母さんが誇らしげに感じられたといい、嬉しかったです。カッピング編のときは漢方医の読者が無資格者で浴室でカッピングをすることは違法だという抗議を受けて、新たに学びました。」

    最近は男性読者から女湯ではなく男湯も描いてほしいというリクエストが続いている。「初期企画は30話だったのですが、今は50話までと考えています。女湯と男湯の違いは非常に興味深いのですが、私は男湯に行ったことはないので、描くことができないでしょう。」

    女湯が背景であるだけに登場人物がすべて裸なのに可愛く感じられる点は不思議だ。彼女は「最初はすべて肌色で塗ってみたり、モザイクもしてみたのですが、すべてエッチ見えました。体の形だけ残すように描きました」と話した。 「これまでの漫画では、女性の体はセクシーさの対象でした。ところが、私の漫画では裸は性的な意味を超えています。女性の身体を自由に解釈したい意図がありました。」

    中学校時代からウェブトゥーンを見てきた彼女は去る8月、釜慶大のファッションデザイン学科を卒業した後、本格的な作業のために釜山から江華島に移動した。

    「生活トゥーンではなく、長いストーリーで続くジャンルの漫画を描きたいです。時代劇、ロマンス、SFなど多様な作品を構想中です。狂ったように面白い漫画を描くのです。」
  • 毎日経済 イ・ソンヒ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-12-09 17:02:21