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19年ぶりに再び帰ってきた歌客キム・グァンソク

◆ City Life 第503…STAR TAP ①/④ 

    19年が過ぎた。1996年1月6日深夜、一般的に歌客と呼ばれる人々がそうであるように、キム・グァンソクもこの世を去ってからより深い追憶と余韻を残した。最近、整然の彼が残した未完のメロディに歌詞をつけて完成した曲が発表された。ある大企業が彼の未完成の楽譜を19年ぶりに公開し、「連結の新曲発表」というプロジェクトを作って進行した末に世間の日を浴びたものだ。過程は熱いものだった。全国民を対象にした歌詞公募では1万3743件の作品が受け付けられ、生前キム・グァンソクと意義のある出会いを交わした数多くの歌手たちの中でソン・シギョンの声でついに曲が完成した。タイトルは『そんなものだろうか』。音楽ファンの関心と反応は熱いが、完成曲に対する評価は好き嫌いが分かれる。この曲もやはり彼の他の曲のように時代を問わず、世代を問わずに歌われるだろうか。それを知るには再び長い時間が必要なようだ。

    短い文数行で彼との縁をすべて話すことはできないが、彼がグループ「歌を求める人々」から出てソロ歌手として独立してすうまいのアルバムを出す間に、意図せず筆者は彼の企画者でありマネージャーのように過ごしたことがあった。はっきりとしたマネージャーがいなかった時代、彼は頻繁に私に「兄さん、マネージャーしてくれないか?」そんな言葉を話し、そのたびに「なんで記者がマネージャーをするんだ。マネージャーたちから殴られるだろう」と笑ってやり過ごしたりもした。しかし、当時にしても「全国区歌謡PD」が歌謡版を思うままにしていた時代であったため、彼のアルバムが出るたびに私は本業である記者生活を放棄して蔚山や済州、または釜山、光州、大田などまさに「全国区人脈」を訪ねては彼と共に放送局ツアーをおこなった。また彼の歌を聞くたびに放送にかけるタイトル曲について愉快なもめごとを起こしたことを思い出す。3集と4集が出たころ、『私の歌』、『忘れなくてはという気持ちで』、『立ち上がれ』、『とてもつらい愛は愛ではないことを』の中からタイトル曲を決めねばならない瞬間に彼は言った、「ちょっとタイトル曲を決めてください!」結局、私的な好みよりも大衆が好きそうな歌でタイトル曲を決めたが、月日が流れてその歌のすべてが大衆の愛を受ける曲となった。

    他人の力を借りて世に出た歌を、もし彼が聞いたとしたらどう評価するだろうか。予想外に洗練されて完成した彼の歌を聞きながら、彼の声、ギターの力がどれだけ素晴らしいものかを改めて感じさせる。ともあれ、19年ぶりにキム・グァンソクを再び今に連れてきてくれた歌が、以前の彼の歌のようにすべての人々の胸を撫でてくれることを期待してみる。
  • Citylife第503号(15.11.17) | 入力 2015-11-12 11:41:01