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目指せ外国人観光客2千万人…BIGBANGなどとコラボしたコンテンツで勝負

文化産業界の融合・複合 

    △写真=済州島の韓流常設公演会場「PLAY KPOP」で「BIGBANG」が華麗な公演を繰り広げている。このステージの姿は3D立体映像で実現した場面だ。 [写真提供=ディストリクトホールディングス]

    ヒスイ色の「どんぶり」にはめこんだスピーカーのようだった。スマートフォンで接続可能なセラミックBluetoothスピーカーの「MOV1(モヴワン)」だ。韓国家電メーカーキアス(KEAS)社のデザイナーであるダミアン・キムが構想した後、陶器メーカーのゼン韓国(ZenHankook)が焼き、重要無形文化財113号の漆匠チョン・スファ職人(61)が螺鈿を刻んだ。伝統と現代のコラボ製品は昨年10月に発売され、口コミで広がっている。

    キアス社のカン・ドンフン代表は、「韓国的な要素を通じて、Bang&Olufsenのようなグローバルオーディオ企業とも堂々と競争するつもりだ」と自信をのぞかせた。

    「最も韓国的なものは最も世界的なもの」だという命題を証明するかのように、文化産業界が融合・複合に速度を加えて乗り出した。文化産業当局も韓国的コンテンツの制作に死活をかけて、支援射撃を惜しまない。コンテンツ市場の規模を105兆ウォン台に引き上げて、外国人観光客2000万人時代を前倒しにするには、いまや韓国的な要素が融合された「キラーコンテンツ」で勝負にいどまなくてはならないという理由からだ。

    • < 広がる韓流コンテンツ >


    • < 陶器Bluetoothスピーカー「MOV1」。>

    産業の現場で、韓国的な文化を接ぎ木したり、企業の商品に韓流色を載せる作業が勢いづいている。工芸デザイン文化振興院は、MOV1のように伝統工芸と技術力を合わせたコラボレーション商品を、今年は7種開発するために乗り出した。漆塗りの車両インテリア、螺鈿漆器の容器に盛られた高麗ニンジン、螺鈿で装飾した電気釜などのコラボレーションだ。

    パク・ミングォン文化体育観光部第1次官は、「匠の精神の結合こそ、最も韓国的なもの」だとし、「工芸を組み合わせると、産業の前後方の連関効果を期待できる」と説明する。

    韓国的なデザインの融合は、製品にのみ限定されない。韓国的な空間、韓流が編み込まれた書体開発にもつながっている。

    韓国的空間を創造するという目標の下に推進されているKライフスタイルは、隣接国よりも出遅れた「韓国的空間」を世界に広めるという目標を持っている。日本と中国、インドやイタリアは、企業や小商工人が海外に展示場やレストランを開くときに、その国のデザイン要素が積極的に反映したが、韓国はそうではない。たとえば日本だけをみても、旅館や居酒屋で和風インテリアが一般化しているが、韓国はブランド企業95社・宿泊業者600ヶ所が海外に乗り出しても、韓国的な要素とは距離が遠い。 Kライフスタイルは韓国料理店・喫茶店・韓国語学院・テコンドー道場・ゲストハウスなどに、2020年までに韓国的なデザインを広めることが目標だ。

    韓流スターとハングルを融合した文化コンテンツの開発も今年本格化される。文化産業当局は昨年、公募を通じて韓流スターの文字をフォントにして、これを活用するアイデアを確保した。今年から、韓流スター一人一人の字体をフォントとして開発した後、これをカカオトークやラインなどのプラットフォームベンダーのステッカーとして販売する方式だ。この方法ならイ・ミンホ書体やイ・ヨンエ書体が開発される可能性がある。

    ゲームやウェブトゥーン、映画やアニメーションを融合して「キラーコンテンツ」として作り出すための計画にも拍車をかけている。バーチャルリアリティ(VR)を活用したゲームが代表的だ。 VRヘッドセットで現実とも同様のシミュレーションゲームも楽しむことができる。ギャラクシーノート5やギャラクシーS6に連動して使用可能なサムスン電子の「ギアVR」がハードウェアなら、ギアVRで連動するコンテンツを育成する。

    コンテンツ生産に注力する一方で、コンテンツの拡散も同時に推進される。韓国貿易協会が運営している逆海外直接購入インターネットショッピングモールの「ケイモール(K-mall)24」に韓流商品の入店を強化する。

    貿易協会は優秀文化商品カテゴリーを作った後に入店させる計画だ。食品や韓国料理、韓服や優れた工芸品など、優秀な文化商品には統合された指定マークが付けられる。韓流コンテンツ輸出の活路を開くためだ。

    これとともに、米国や日本などで開催されて最大の韓流フェスティバルとして定着した「ケイコン(KCON)」も、今年は日本やニューヨーク、LAだけでなく、3月にアブダビと6月にはフランスで開催される。
  • 毎日経済_キム・ユテ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-01-19 21:18:04