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今年のクリスマスには街にキャロルソング響くだろうか

◆ City Life 第458号…STAR TAP ①/⑤ 

    生きることで精一杯なのに、クリスマスだなんて。不況が深刻になるほど、クリスマスを迎える人々の胸が凍りつく。確実に変化した風景だ。これまでは12月になるとすぐに街に響き始めたクリスマスキャロルも最近はほとんど聞こえてこない。ずっと昔、『エレジーの女王』のイ・ミジャも歌ったクリスマスキャロル、70年代初めから六歳のパク・ヘリョンが歌った『ジングルベル』とそれから10年後の愛らしいトクスニのキャロル、そして休むことなく「走るか、走らないか」と冗談を言っていたシム・ヒョンレのギャグキャロルまで。まだ私たちの記憶にはかわいくて、面白くて、聖なるキャロルがそのまま残っているのに、クリスマスキャロルが聞こえない街を歩く最近は、心さえ寒くて寂しい。

    クリスマスキャロルが街角から消えた理由は何だろうか。最大の理由は音楽市場の急激な変化だ。 CD中心のアルバム市場がデジタル音源市場に変わる2000年初めまで、全国に約2000か所あったアルバムの小売店が、現在は10分の1も残っていない状況だからだ。そのためマライア・キャリーのアルバムが60万枚以上売れ、不正確な発音と滅茶苦茶な拍子、歌唱力の不足などを理由に放送不可判定を受けたシム・ヒョンレのギャグキャロルでさえ50万枚以上売れていた時代は、今は思い出にのみ残っている。

    今年はどうだろうか。今年だからと大きく変わらないだろうが、関心を持って探してみると、かなり素敵なクリスマスキャロルに出会うことができる。実際には、これまでにもクリスマスキャロルが出ていなかったわけではない。ただし、以前のように街をそこらじゅう覆うほど爆発的な関心と人気を示しそうなキャロルがなかっただけで、音楽的に見れば、はるかに多様で完成度の高いキャロルが着実に発表されていた。特徴は「キャロルメドレー」のようにクリスマスを特別に狙った単純な企画アルバムではなく、冬という季節をテーマにした、より幅の広い概念のシーズンソングを作り出しているということだ。もう一つは、過去の定型的なパターンから抜け出してもっと面白く、もっと弾けるアイデアで武装したキャロルソングが多いということだ。

    まず、最近話題になっているキャロルはアイドルグループBTOBの『泣いてもいい』だ。この歌は、一人で寂しいクリスマスを迎えるソロを慰めるスペシャルキャロルソングで若い音楽ファンたちの絶対的支持を得ている。

    複数の歌手が一緒に参加する、いわゆる「合唱」アルバムを出すケースもある。SISTAR、K.will、チョン・ギゴと、Mad Clown、BOYFRIEND、ジュヨンなどが所属するスターシップエンターテイメントのウィンタープロジェクト『STARSHIP PLANET』とクレヨンポップ、K-MUCH、タンバルモリ、ZAN ZANが一緒に作業したクロムエンターテイメント所属歌手らのファミリーキャロルソング『ラブクリスマス』も人気を享受している。

    オリジナル曲と一緒に既存のキャロルを再解釈したアルバムもある。ガールグループのThe Barberettesは、オリジナル曲と一緒に『White Christmas』、『Jinge Bells』など二曲のカバー曲が入ったキャロルアルバム『The Barberettes Carol :Hun Hun Christmas』を発表し、国楽ガールグループのSOREA Band、そしてポッピン・ヒョンジュンとパク・エリの夫婦は国楽の旋律で風変わりなキャロルアルバムを出した。また、インディーズフォークミュージシャンのキム・テチュンの皮肉な冗談のようなキャロルアルバム『サンタはあなたの窓をたたかないよ』も目を引く。キャロルの代名詞である『きよしこの夜』があるにはあるが、静かで神聖なクリスマスの概念を覆す歌詞が圧巻な『聖誕節』『鹿のルドルフ』『イエス』など、カントリーやブルース風の歌6曲が含まれている特異なアルバムだ。

    この程度のキャロルアルバムなら街にキャロルソングが響き渡らなくても、直接探して聞く楽しさと幸せをかなり感じることができるのではないか。
  • Citylife第458号(14.12.23日付) | 入力 2014-12-17 18:52:35