記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
エンタメ > 総合

[ウギョル300回②] 紆余曲折の末に生き残った「仮想結婚の元祖」

  • MBC『私たち結婚しました』(以下 「ウギョル」)が300回を迎えた。2008年以来、7年間視聴者に公開され、紆余曲折を多く経験したが、仮想結婚番組の元祖の座をまだしっかり守っている。

    2008年2月のソルラル(旧正月)特集でパイロット番組として始まった「ウギョル」は、一般人ではなく、スター対スターが仮想夫婦として活躍するというユニークなフォーマットで良い反応を得て、最終的に正規枠に編成された。『日曜日、日曜日の夜に』のワンコーナーとして編成された「ウギョル」は、2009年に独立後、土曜日に時間帯を移して、これまで土曜日午後5時台のバラエティ番組の位置をキープしている。

    「ウギョル」は、スターたちの日常生活を間接的に垣間見ることができるという点や、スターたちがカップルになって甘く織りなすラブストーリーが視聴者のファンタジーを満たして人気を得た。しかし、「ウギョル」がこれまで順調だったわけではない。多くの紆余曲折を経た末に、今の位置まで来たのだ。

    特に「ウギョル」は、仮想という前提を敷いているにもかかわらず、真正性の面で多くの論争を引き起こした番組だった。巷には、セリフがすべて指定されている演劇だとか、カメラの前でだけ親しいふりをするカップルが多いという噂も多かった。長年、制作陣は「ミッションや状況は作っているが、これを進めるのは出演者の分け前」だと何度も説明しなければならなかった。

    また、「ウギョル」に出演しているスターが熱愛説に包まれると「ウギョル」のPDが直接走って、彼らの熱愛説を釈明しなくてはいけない事態が起きた。

    ホン・ジョンヒョンとユラが仮想夫婦として活躍していた当時、ホン・ジョンヒョンとアフタースクールのナナの熱愛説がふくらむと、「ウギョル」の制作陣は積極的に彼らの熱愛説が事実ではないと対応して注目された。キム・ソウンもソン・ジェリムと仮想夫婦として出演していた当時、ソン・ホジュンとの熱愛説が飛び出る危機を経験していた。彼らは全て放送で直接熱愛説が事実ではないことを説明して、事態を一段落させた。

    しかし、事態が一段落しても、まだ「真正性」については、多くの疑問を残している。イ・ジュンとオ・ヨンソがカップルとして活動する時、オ・ヨンソの釈明があったにも関わらず最終的に彼らは降板の手順を踏むしかなかった。視聴者は、度重なる仮想夫婦の熱愛説に「少なくとも番組に出演する人は、誰かと交際してはいけないのではないか」と指摘した。

    制作陣の立場では、出演者の言葉に完全に依存するしかない。出演者が「付き合っていない」と言えばそれまでで、この言葉の真偽を選別するのが難しいのだ。一方で「ウギョル」は、仮想結婚なのに彼らの私生活まで「検閲」することについて意見が分かれている。 「仮想結婚」という独特のフォーマットを使用するため前例がなく、仮想だが実際のようにスキンシップをして、様々なミッションをこなしていくスターたちの姿は、仮想と現実の境界線が明白でなく、さらに基準が曖昧になる。

    他にも2人の出演者が一つの物語を作っていくという点でも、多くの危機があった。いずれか一方に問題が発生した場合、自然とそのカップルは降板しなければならない。今年の初め、ヘンリーとイェウォンの場合がそうだった。「ウギョル」とは関係のない問題だったが、イェウォンは最終的に「ウギョル」から降りなければならず、ヘンリーも降板することになった。3組のカップルのエピソードを扱う「ウギョル」にとって、1組のカップルが突然抜けてしまうと代替できる要素がないため、困った状況になる。

    このような紆余曲折を経ても「ウギョル」は、これまで仮想結婚フォーマットの絶対強者としての地位を守っている。「ウギョル」の成功により他でも、仮想結婚や仮想デートをフォーマットにする様々な番組が登場し、MBCエブリワンでは「世界版」に拡張させて、海外のスターたちと韓国のスターたちの仮想結婚を扱ったりもした。何よりも、芸能界で仮想デートというフォーマットを一つのジャンルとして定着させた点から芸能界での「ウギョル」の意味は格別だ。
  • MBNスター ユ・ジヘ記者 / 写真提供=MBC | (C) mk.co.kr | 入力 2015-12-26 07:10:06