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「うどんの神」最終回②…イ・サンヨプ、主演よりも輝いた助演の力

「マスター-うどんの神」 

  • ▶ この記事にはドラマ本編の内容の一部が含まれています。

    俳優イ・サンヨプ、彼は継続して進化中だ。

    KBS2週末ドラマ『青い鳥の家』ではコミックな人物を演じ、tvN『シグナル』では180度変わった姿を見せた。ぞっとするサイコパスの役を演じたイ・サンヨプは当時特別出演にもよらず、他ならぬ存在感を発揮した。そしてSBSバラエティ『ジャングルの法則』ではコン・ヒョンジュの恋人として視聴者の心までときめかせた。

    ややもすれば「誰かの恋人」という影にとどまる可能性もあったイ・サンヨプは最近になって多彩な魅力で大衆に印象を残している。中でもKBS2水木ドラマ『マスター-うどんの神』は「イ・サンヨプの再発見」という修飾語がつくほどだ。

    作品の中で、幼い頃のパク・テハ(イ・サンヨプ扮)の世界には友人しかいなかった。殺人者の血を引き継いで孤児となった彼の人生ではすべての決定理由が友人であり、彼らが危険な状況に陥らないように心と体を捧げた。

    チェ・ヨギョン(チョン・ユミ扮)に代わって、夢さえも諦めて刑務所に入ったことはもちろん、怪物の城クンラクウォンに入ったムミョン(チョン・ジョンミョン扮)をより近くで見守るために自らもクンラクウォンに足を踏み入れた。パク・テハは友人たちに時には心にもない棘のある言葉を吐き出して強いフリをし、ときには心を開いて懐柔しようともした。

    しかしパク・テハの切実な気持ちは最後までムミョンとチェ・ヨギョンに届くことはなかった。二人は復讐と欲望を追いかけるために前だけを見て走り、キム・ギルド(チョ・ジェヒョン扮)と共に徐々に怪物となってしまった。パク・テハは怪物と戦うために怪物に変わっていく友人たちが堕落することを防ごうと何度も信号を送ったが、すでに引き返すことのできない戦いとなっていた。

    結局パク・テハ(イ・サンヨプ扮)はソ・テソプ(キム・ビョンギ扮)がキム・ダヘ(コン・スンヨン扮)を拉致したという事実を知って駆けつけ、死を迎えることになった。彼はソ・テソプのすべての罪名が書かれた秘密文書を引き渡す代わりにここで終わらせて欲しいと自らの命を差し出したのだった。

    『マスター-うどんの神』にてイ・サンヨプは父親の罪を自身の罪だと信じ、自分自身を犠牲にし苦しむ人物を演じた。不幸な成長背景と人生の中でも、自分が信じる信念と価値観のためであれば命も惜しまない強いカリスマのパク・テハはイ・サンヨプを通じて再誕生し、視聴者はイ・サンヨプのおかげで「パク・テハ」の人生に染まることができた。

    それだけだろうか。愛の前ではどこまでも純情な男に変身した。だからこそより切ないラブストーリーが描かれた。このため、ある瞬間からは視聴者がイ・サンヨプが見せる悲しい眼差しに魅了され、感情線にすっかりはまっていた。
  • MBNスター キム・ユナ記者 / 写真=KBS2放送画面キャプチャー | (C) mk.co.kr | 入力 2016-07-01 09:32:31