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コン・ヒョジン、「Missing」で演じたハンメは私を悩ませたキャラクター

    「いつも多くは考えないようにしています。評価を受ける仕事であるだけに、たくさん期待しないように、と思っています。良いときにはもっと良く、そうでないときにはそうなんだなと思います」

    女優コン・ヒョジンは出演映画が来る30日公開を控えたことに対する反応を予測できないと明かした。1999年に映画『女高怪談2』でデビューしてから、いつしか18年目の女優であるが今も観客の反応については推測することが困難だとした。特にドラマよりも映画に対する大衆の反応がより予想することが難しいと話した。

    「本当にどんなものがヒットするか分かりません。ドラマは好きだろうなというものが分かる気がするし、やってみればもっとよく分かるけれど、映画は分かりません。映画、ドラマどちらも予想が外れるんです。『嫉妬の化身』を難しがる人がいるとは思いませんでしたが、いたんです。視聴率を見て難しく思っていると感じました」

    23日午後、ソウル鍾路区八判洞にてコン・ヒョジンと出会い、映画『Missing:消えた女』(監督イ・オンヒ、以下『Missing』)をテーマに話を交わした。『Missing:消えた女』はある日乳母が子供とともに消えてしまい、名前や年齢などすべてが嘘だった彼女の衝撃的な真実と向き合うことから始まる5日間の追跡を描く感性ミステリーだ。コン・ヒョジンは中国人乳母ハンメを演技した。

    彼女は昨年ドラマ『プロデューサー』の撮影を終えた後に『Missing』の撮影を開始させた。シナリオを読んだ後、ハンメに対する感情が動いた彼女は中国人の役であったが果敢に挑戦した。

    「昨年夏に撮影しました。12月初旬に映画撮影を終えました。ドラマ『プロデューサー』を終えて『Missing』を始めました。シナリオが本当に良かった。読んでから寝たのですが、気分がすごくおかしくてどうしたのかと思いました。気に障り(ハンメが)可愛そうで、駄目だとハンメの側に完全に感情が傾きました。もともとハンメは中国人をオファーしようとしていたと聞きました。そのとき中国語の台詞の分量がもう少し多かったのですが、ハンメが会話する人々がそれほど多くありません。韓国人の中で中国語を英語くらいしっかり話せる人間が多くはありませんでしたが、どうせやるなら中国人が見てもうまいと思えるほどに演じたかった。後半作業の補充をしてでもやることにし、後には中国人が吹き替えればどうかという話もありましたが、結局私が録音しました」

    韓国語と中国語の台詞を同時に消化せねばならなかった彼女は、韓国語はどもりがちに、中国語は流暢に駆使せねばならないため二倍の苦労を体験した。

    「最初は私があまり登場しないのですが、最初の台詞が『おかえ』でした。『お帰りなさい』が切れたものです。私が一番怖いことはどもった韓国語についてです。『ありがとうございます』などが一番最初に学ぶ言葉ですが、そうできないかもしれないとも思い。映画を見てどう受け入れられるかが手に汗を握らせます」

    シナリオを読んでハンメをか弱い人物と感じた彼女は、同情の気持ちもあったが一方では映画での反転となる意外な行動が与える映画的面白さについても話した。

    「最初に台本を読みながら駄目だ、可愛そうだ、どうしようと思った。その翌日にもその翌日にもドキュメンタリーに登場する数奇なエピソードを見て胸が詰まる気持ちが長く続くように、そのときもそうでした。すごく酷くて可愛そうでした。撮影しながらシーンごとに異なりもし、シーンごとにすべて可愛そうではいけませんから。可愛そうだと思ったのに狂った女だったんだなと思う部分もあります。すべてを計画し6ヶ月間そ知らぬ顔をしながら日にちを決めて逃げたのね、と考えながら映画を見て見れば可愛いから連れていったのか、金のためなのか、必要だからなのか推測が出てきます」

    映画の前半ではジソン(オム・ジウォン扮)の目線で進む物語がほとんどを占める。その後ハンメの比重は徐々に増えていく。彼女は女優助演賞を狙っているようでいて主演賞も狙えるほどの比重だという反応に、今年は良い演技を見せた女優たちが多かったと笑った。

    「シナリオの内容通りです。ちょうど良い。これ以上も以下もない調度良いと思いました。映画を見て『分量がないって?』と言う方もいますが、助演賞は受けそうではないですか?(笑)。『徳恵翁主』のソン・イェジン、『お嬢さん』など本当にうまい女優が多かった」

    彼女は「ホットな」ドラマに主に出演するが、映画では商業映画を選ぶ場合が珍しい。作品選択においてドラマと映画の違う歩みに対する理由を尋ねると彼女もまた正確な理由については分からないと打ち明けた。

    「違う歩みとなって久しい。ドラマもこれまで前後3作を見れば誰にでも人気のあるものではなかったと思います。『大丈夫、愛だ』、『プロデューサー』、『嫉妬の化身』も堂々と二股をかける女の話というのも。医学ドラマや史劇といったものはミニマムがあります。私はそう把握しています。安定したものとして医学、史劇などがあり、私が映画を選んだことはよく選んできたと考えています。ともすれば特異な話ですが、私がしっかり希釈してしっかり受け取ることができるような信頼もある状態だとも思います。映画は何に引かれるのか、私にもよく分かりません。いつも次の歩みは前作と何か違う組み合わせをします。すべて運命的に出会います。どれだけ他のシナリオが良くても、すべて自分のものがあるように思います。やりたいけれど出来ないものもあり、嫌で避けてよかったと思うものもあり、残念だとかそういうことは分かりません。ロマンチックコメディのような場合、ドラマでもやりましたが映画でもやったら飽きてしまう。いつも同じものだけをすればどれだけ飽き飽きするか。私の作品は次には多様にやろうと思うところもありますが、私が飽きてしまうということもあります。職業ですが違う、同じだということもあります」

    人気の中で終了した『嫉妬の化身』と『Missing』でのキャラクターが大きな差を見せたという話になると、彼女はそれにより得したようだと、ドラマで呼吸を合わせたチョ・ジョンソクと似た時期に映画を公開することについてもジャッジのある言葉で笑いを誘った。

    「記者さんたちは『人生演技』ともいって『うまく見えたのかな』と思うけれど、『嫉妬の化身』との間隔が大きいためだと思います。それが良いほうに作用したのではないかと考えます。チョ・ジョンソクの『兄貴』はドラマでのキャラクターが似ているので延長線上から『やっぱりチョ・ジョンソク』といって見ると思いますが、それとは反対のようです。誰が運命の勝者となるか(笑)」

    今回の映画は投資において困難に直面したことが知られている。彼女は女性がメインとなる映画の難しい投資の現実を挙げて性別で映画を分ける偏見がなくなることを願うと伝えた。

    「本当にやりたいのに投資がうけられない、6年前の作品について今も『投資されればやるのか』という質問を受けます。『それをするには年を取った。諦めろ』と言います。女性がメインとなる映画が『難しい』、『暗い』、『金にならない』と言います。オム・ジウォン姉さんは記事を見て『正面突破する』と言いました。勝負欲に火がついたと思いました。映画はブームが起きれば映画館を訪れる人が増えます。ひとつの映画が独占することもできますが、その映画が面白ければ他の映画も見ます。全体を育てることが私たちのすべきことであり、多様性と牌を広げるために良いことであって男女映画を分けるのは違うと思います。それでも男女比率が半々まで可能であれば良いなと思います。ハリウッドでも女優が不満を持っているところを見れば仕方ないのかな。男性たちが主導権を持って映画を選択してくれればと思います(笑)」

    イ・ミョンセ監督の『M』(2007)以降、久しぶりにスクリーンに出演したコン・ヒョジンは、今回の映画のジャンルをどう定義すべきか悩んでいると話した。実際にジャンルを定義することにおいてとても悩んでいると伝えた。

    「イ・ミョンセ監督はどの撮影現場と比較しても独特です。監督がディレクションを与えれば『本当にそうするんですか』と尋ねます。独特で魅力的な監督です。スリラーでしたが、私がスリラーの中にいると見るべきか、独特でした。特異なことは私は追っても負われてもいません。ミステリーをやっただけ。感性ミステリーと言いますが、緊迫して追うにはスリラーだし、ミステリーな話ですがその中に感性的な部分があって、一時期ジャンルを何とすべきか、ヒューマンドラマと言うべきかロードムービーと言うべきか悩みました。記事を見たところ新しいと言うので、新しいんだなと思いました。どんな雰囲気でこの映画を見るのか本当にピンときません」

    『Missing』は昨年7月末に撮影を開始し、10月末に終了した。撮影期間は比較的短いほうになる。

    「男女監督の現場は確実に違うようです。『シングルライダー』も女性監督ですが、最近は女性監督の現場にいることが多くありました。前作『高齢化家族』(2013)のソン・ヘソン監督といった場合、すべてがハンドリングされた監督で、時間や予算に圧迫された監督ではありませんでした。最近の映画の現場が張り詰めていると聞いていたけれど本当なんだなと思い、女性監督の場合は圧迫が深刻なのかと思いました。予算が少ないとも思いましたし、数年前の同じ予算とは違っていました。回数てきにも過負荷がおおく、そのため余裕を持って撮影することができませんでした。今回の映画は子供の状態が重要な現場だったので大変だとも思いました。私は感情がしっかり掴めても、子供はそれができませんから」

    撮影現場では特に、子供たちと共にせねばならないために苦労するほかになかった。心残りな場面としてベビーカーのシーンを挙げた。

    「男性の助監督が子供を育てたような状態です。情が沸いて後々には大泣きしていました。難しい監督、執拗に引き出さないといけない監督ではありませんでした。ですから逆に俳優たちが『必要ではないか』(と提案)し、ある部分は私がもう少し表現すればと思う部分もありました。特にベビーカーのシーンではハンメの姿や表情があればと思っていましたが、心残りがあります」

    彼女と呼吸を合わせたオム・ジウォンは先立ってのインタビューを通じて、コン・ヒョジンがこれまで演技をしながら一番たくさんの会話を交わした女優だと話した。『嫉妬の化身』にて共にしたチョ・ジョンソクもまたコン・ヒョジンと多くの会話を通じてドラマを作り上げていったことを明かした。実際に作品を行う際に議論をたくさんするのかと質問した。

    「もともと俳優同士、新人であろうと演技的なアドバイスするような、私が考えていることを話したり私の意見をアピールすることはとても曖昧な問題です。聞きながらも考えがまったく違うかもしれないし、キャラクターがその俳優に渡った瞬間からは自由にやるものです。それについて線を越えることは礼儀がないとも思うし、もどかしく足りなくても自分の役割だと考えるほかにありません。教えたくないのではなく、俳優がすべきことであり、ただ私の意見を披露するのが嫌で、それ以上良くない状況にならないために慎重になるんです。お姉さんと私が経歴が似ており、チョ・ジョンソクは同い年です。彼は映画やドラマは私が先輩であり、演劇は彼が先にやったかを見たときには違いますが、演劇をずっとやってきた人です。曖昧ですが、私は人によって違います。私は私が先に尋ねます。このシーンではどれが良いのか、どうかと私のことについてアドバイスを聞こうとしながら、一緒に始めます。私のことについて話しながら、どんな考えなのかを聞くのですが、それについて気持ちを開くように誘導するとは言えませんが、まず開きます。単刀直入なのではなく、そっと尋ねてみます」

    オム・ジウォンとコン・ヒョジンは今回の映画を撮影しながら気兼ねなく意見をやりとりした。撮影現場ではどんな話が行き交ったのだろうか。

    「映画でほとんどの部分がジソンが動的な状況、私(ハンメ)は静的な状況でした。ずっと緊張感を持ってみることは大変かもしれないと、押しと引きを繰り返さないといけない。私たちの映画のテンポがハイとローを繰り返すので互いにたくさん話しました。撮影していて(オム・ジウォン)姉さんが『私が前のシーンでこうしたから、こうやって開始することが良さそう』とか、私が『このシーンの後付をしないといけないと思う』と話せば、お姉さんも同じ考えだとかいうものがありました。私が『とてもドライな表情だったかな』と思うときには、お姉さんがとても感性的なよりも良いと話したり、もっとあげろと話したり。テンポ調節について互いに話を打ち明けました」

    コン・ヒョジンはミステリーな人物であるハンメよりも、彼女を追いかけるジソンの役割がもっと大変だっただろうと、オム・ジウォンの苦労を労った。もちろん各自の役割において最善を尽くして映画を作った。

    「この映画の難しい問題が子供を取り戻すことなので飽きるかもしれないと(心配でした)。ハンメの話が出ねばならないのに、走って逃して、そんなことに飽きが来れば面白くなくなるかもしれない。ジソンが取り戻そうとする過程、追う過程においてお姉さんのテンポが人々を走らせるようにするのに一番重要だと話しました。私は劇的な事件の中にいたため計算が簡単であり(オム・ジウォン)姉さんが大変でした。シナリオを見たときから難しいのはハンメではなくジソンであり、本当にうまくやってこそしっかり見えるため苦労したと思います」

    ドラマ的に重要なキャラクターであるハンメについて彼女は心残りな気分を感じたと何度も話した。数奇なエピソードのあるキャラクターではなく、絶対悪を標榜するキャラクターだったとしても、彼女がこの映画を選んだのか気になる。

    「無鉄砲でなくてもジソンと縁のない状況で、誰でもいいからターゲットにしていればそれが悪になることもあるでしょう。今回は運命的な悪縁でしたが、それは自分が犯したことに対して受けたものなのに、もしまったく関係なくジソンとダウンがそんな事件を無差別に受けたとなれば私は悪役です。それでもハンメは魅力的だったでしょうが」

    最後に映画が女性人権、社会的少数者などに注目することについてコン・ヒョジンの考えを聞いた。

    「私に子供がいたり、家に乳母が必要なわけではないためよく分かりませんが、友人たちが難しく考える問題だそうです。人を信じねばならないのに、ともすれば(映画の中の)この事件は思った以上に早く起きるかもしれませんが、ダウンを育てながらジソンに家族愛を感じるでしょう。母性愛が狂気に変化した瞬間、ついに事が起きます。残念な事件が最後にはこの女性に起こります。今もつねに心配し恐れ、夢にも想像したくないことですが、私たちの映画がそんな警戒心を呼び起こし『気をつけて』という話ではなく、女性たちの同士愛、友情そんな物語です。事件について恐怖に包む物語ではないと考えています。乾いた心にまた違う考えが浮かび、気持ちが温かくなるでしょう。見た瞬間はひやっと冷たいですが(劇場を)出るときには暖かいと思います」
  • シックニュース チェ・ジョンウン記者 / 写真=メガボックスプラスエム提供 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-11-24 16:19:00