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「青春時代2」からみる…不便だが私たちが住む切ない現実

    20代の女子大生から就業準備生たちの姿を描いた総合編成チャンネルJTBC金土ドラマ『青春時代』(脚本パク・ヨンソン、演出イ・テゴン、キム・サンホ)がファンの熱意に支えられ、最近シーズン2で戻ってきた。事実的な展開に共感を呼び起こしたドラマであるだけに、シーズン2もまた青春の若者たちのありのままの実像を盛り込んだ。

    『青春時代2』2話では、シェアハウスに初めて入ったチョ・ウン(チェ・アラ扮)の姿が描かれた。180センチ近い高い身長、暗い服のスタイル、ショートヘア、無愛想な性格は、女性にもかかわらず男性と勘違いさせた。

    チョ・ウンの友達アン・イェジ(シン・セフィ扮)は、チョ・ウンと正反対でかわいい性格を持ち、チョ・ウンとアン・イェジの角突き合う姿は恋人という誤解を呼び、対応をめぐってシェアハウスには静かだが深刻な波紋を起こす。

    アン・イェジのことを疑わしく思うユン・ジンミョン(ハン・イェリ扮)、チョン・イェウン(ハン・スンヨン扮)、ソン・ジウォン(パク・ウンビン扮)、ユ・ウンジェ(ジウ扮)は、部屋に集まって密談を交わす。ユ・ウンジェは心配する口調で「もしそうだったらどうしよう」と、ハウスメイトたちに聞き、ユン・ジンミョンは何が問題なのかと言うように「何をどうするの。そうならそうなんでしょ」と答える。それでも快く答えられないユ・ウンジェは「そうだけど… 」と言葉数を減らすと、ソン・ジウォンは「学んだ人が性少数者を差別するのか」と聞き返す。これを聞いていたチョン・イェウンは自分の十字架のネックレスを持って「ちょっとどうかと思う」と言い、ユ・ウンジェは「率直に言って男とひとつ屋根の下で住んでいるのと同じではないか」と言う。

    社会で性少数者を見る視点は冷たいだけで、ユ・ウンジェ、チョン・イェウンと同様の意見を披瀝する。相違を認めることができない者は同性愛を病気だと判断し、あちこちで同性愛に反対するデモをする。7日午後、全羅北道全州市全羅北道庁でも「全北憲法改正国民大討論大会」に訪れた人々が議論会長の前で同性愛に反対するプラカードを持って声を出した。また、一部の保守宗教は同性愛論議で特定の政党を非難する道具として使ったりもする。

    昨シーズンからチョン・イェウンは彼氏からデート暴力に遭い、今シーズンではトラウマを克服しているところだ。1日に放送された『青春時代2』3話では、チョン・イェウンがデート暴力を受けたという話を聞いて連絡した高校の友人と望まない話をしながら苦しんでいるチョン・イェウンの姿が電波に乗った。

    友人はチョン・イェウンがデート暴力のトラウマに苦しんでいることを知っていながらも、続けてチョン・イェウンに尋ねた。チョン・イェウンは「あの話はしたくない」と自身の立場を明らかにしたが、「あのような話であるほど話し続けなければならない」と言う。また、「あんたの過ちである可能性もあるし、男も問題があるかもしれない」とし、「あんたの過ちが多いだろう」という友人のセリフは被害者の立場からやや不快に聞こえる。

    このような視線は周辺でも同じだ。デート暴力を受けた被害者を見る何人かにはまだ「被害者に問題があり、このようなことが起きたのかもしれない」と考えさせる雰囲気が存在する。また、自分たちの関心を解消するため、他人の傷が話題の種であるかのように軽く考えることもまた、被害者にとってさらに傷になるだけだ。

    これをはじめ『青春時代2』のあちこちの場面で感じられる不快感は、残念ながらも周辺で簡単に見つけることができる。しかし、このような問題を正確に認知すれば、既存の偏狭な考え方から脱することができ、またこれは『青春時代2』が言いたいことであろう。
  • シックニュース キム・ジヨン記者 / 写真=ドラマポスター、JTBC画面キャプチャ | (C) mk.co.kr | 入力 2017-09-07 18:13:00