記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
ニュース > 政治

世界資本主義の最前線「ダボスフォーラム」に外交首長を送る北朝鮮

金正恩、資本主義のどまん中で「北朝鮮セールス」 

    • < 金正恩執権以後の北朝鮮経済活性化・国際社会編入努力 >

    金正恩(キム・ジョンウン)労働党第1秘書は、世界資本主義の最前線である世界経済フォーラム(WEF・ダボスフォーラム)の門を叩いた。執権5年めを迎え、「敵陣」のど真ん中ともいえるところに最側近の李洙墉(リー・スヨン)外相を派遣することにした。これは、これまでの4年間で「家内探索」を終えたキム第1秘書が、北朝鮮式「正常国家化」推進の第一歩を踏み出したものと解釈することができる。

    5日、政府関係者は「北側は昨年から、ダボスフォーラムへの出席を前向きに検討してきたようだ」とし、「リー・スヨン外相も主催側の招請に快く呼応したと聞いている」と、李外相のフォーラム出席を既成事実化した。

    この政府関係者は「北側の人士もすでにダボスフォーラムに対する理解度がかなりと聞いている」と説明した。

    「正常国家化」は経済発展と民生向上を図ろうとする、北朝鮮としては避けては通れない手順だ。このような脈絡から、北側もキム第1秘書の執権後4年のあいだ、ジグザグの歩みを見せながらも国際社会の一員として編入されるためにそれなりの努力を傾けた。

    イム・ウルチュル慶南大教授は、「リー外相はダボスで政治・人権よりも、自分たちの合理的な側面を浮き彫りにし、経済開発のための構想とビジョンを明らかにすると思う」と語った。イム教授は「キム第1秘書は執権以後、国際社会で北朝鮮をより正常な国家として位置づけするための手順を一つ二つ踏んできた」とし、「北朝鮮の(ダボスフォーラム)参加は、たんなる形式的な参加ではないだろう」と予想した。

    先だってキム第1秘書は2012年4月15日、執権後の最初の大衆演説で「わが国の人民が二度と腰ひもを締めることのないようにする」と公言した。以後、キム第1秘書は2014年に元山・金剛山国際観光地帯を設置した。昨年には白頭山を含む「ムボン観光特区」をオープンし、外国人観光客の誘致に力を注いだ。またキム第1秘書は自身の経済開放の核心政策である、国家・地方レベルの経済開発区を北朝鮮全域に設置した。続いて、外国人が経済開発区の運営全般の責任を直接負う管理委員長にもなれるように法・制度を整備した。このほか、北朝鮮は企業所・協同農場の生産活動での自律性を拡大し、生産性を引き上げようとする経済管理改善措置も拡大した。

    北朝鮮はこのような内部努力とともに、経済回生のために対外環境と国際世論を改善するためにそれなりの努力を続けてきた。このような動きの中心に、ダボスフォーラムに派遣するリー・スヨン外相があった。リー外相は2014年、北朝鮮の外相として15年ぶりにニューヨークの国連総会に出席し、対外的にキム第1秘書の「口」の役割を引き受けた。昨年の初めには、はじめて国連人権理事会とジュネーブ軍縮会議にも参加して発言した。キューバやアフリカなどの伝統的な友好国を相次いで訪問し、外交関係の強化・復元にも力を注いだ。当時、リー外相は赤道ギニアからセールス外交を繰り広げ、30億ドル(約3兆5600億ウォン)規模の情報通信事業を受注する成果を上げた。

    ただ、政府内外では北朝鮮が意味のあるレベルの外国資本を誘致して経済を復活させるためには、核問題に対する誠意を示さなければならないという意見が支配的だ。また、他の政府関係者は「北朝鮮が本当に経済を発展させるために、まず何をすべきかは彼らも知っている」とし、核問題に対する決断が先行しなければならないと強調した。リー外相はキム第1秘書とその妹の金与正(キム・ヨジョン)労働党宣伝扇動部副部長だけでなく、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の長・次男である正男(ジョンナム)・正哲(ジョンチョル)のスイス留学当時にも、現地でこれらの後見人の役割を引き受けた。リー外相はスイス大使に在職時代、スイスの銀行に保管されたキム委員長の個人的な資金管理を引き受けたことでも知られている。
  • 毎日経済_イム・ソンヒョン記者/キム・ソンフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-01-05 23:29:18