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北、長距離ミサイルの挑発予告…中国側の対北政策が再び試験台に

    △写真=チョ・テヨン青瓦台国家安保室1次長は3日、北朝鮮の「人工衛星」打ち上げ計画と関連し、政府の公式立場を発表している。 [キム・ジェフン記者]

    北朝鮮は第4次核実験に対する国連安全保障理事会の対北決議が出る前の去る2日夜遅く、「衛星打ち上げ」カードを取り出して先手を打った。

    この事実は中国側の6カ国協議首席代表である武大偉(ウ・ダウェイ)外交部韓半島事務特別代表が平壌に到着した日の夜、米国東部時間の朝に合わせてメディアに公開されて注目を集めた。北朝鮮は国連安保理の対北決議を無視するように、「人工衛星」に仮装した事実上の長距離ミサイル発射計画を明らかにし、旧正月連休を控えた東北アジア情勢は大きく揺れている。韓・米・日の超強力な対北制裁の攻勢に対抗し、平壌をかばっていた中国側の対北・北核政策は再び困難な試験台にのぼった。

    北朝鮮が安保理での議論がまとまる前に急きょミサイル発射計画を発表したことは、対話を拒否する「主敵」米国と、遠ざかる「血盟」の中国を、同時に圧迫するための意図と解釈される。

    いったん北朝鮮は、米国大統領選の開始に合わせて核・ミサイルカードを積極的に活用し、民主・共和党の大統領選挙キャンプの対外政策リストの「前の席」を占めようとする動きに見える。北朝鮮としては対北制裁と関連し、しんばり棒となっているがいくつかの点で以前ほどではない中国に対する「武力示威」の次元から、ロケット発射の脅威を活用する側面もある。

    キム・ハングォン国立外交院教授は3日、「北韓(北朝鮮)が実際に長距離ミサイルあるいは人工衛星を打ち上げたなら、中国の立場からは韓半島(朝鮮半島)のサード配置に対する批判の名分も弱まり、安保理の対北制裁強化の問題と関連した対米の立場もまた難しくなるだろう」と予想した。

    もしも武大偉代表が北朝鮮側の決意をひるがえせず、北朝鮮が実際に長距離ロケットを発射すれば、現在国連の安全保障理事会で議論されている対北決議にも決定的な影響を与えるしかない。韓・米・日が主張する強力で包括的な制裁案に力が乗せられ、適当なレベルの制裁を希望する中国・ロシアの立地は大幅に狭くなるわけだ。こうなると安保理の議論も3月まで続き、北朝鮮の核・ミサイル挑発を含んだ高強度の対北決議は避けられない見通しだ。

    3日、米国と日本は北朝鮮の長距離ロケット発射計画の発表に対し、即時に警告メッセージを送った。ただし、武大偉代表を平壌に送って最後まで北朝鮮を説得している中国は、やや慎重な立場を示すようすだ。

    日・米両国は一斉に北朝鮮の行為を挑発と規定して、追加制裁を含む断固たる対応を約束した。ジョン・カービー米国国務省報道官は2日(現地時間)、「国際社会は、北朝鮮の不安定な行為に対する真正な代価を払うようにし、継続した圧迫を通じて対応しなければならない」と強調した。安倍晋三首相も国会に出席し、「(北側の衛星打ち上げは)実際には弾道ミサイルの発射」だとし、「日本の安全保障に重大な挑発行為で、韓・美と連帯して強く自制を求めたい」と明らかにした。

    尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官は去る2日夜、駐国連韓国代表部とのビデオ会議を通じて安保理次元で進行中の対北制裁決議の動向をチェックし、深夜に幹部会議を招集して北朝鮮のミサイル挑発シナリオへの対応策を協議した。
  • 毎日経済_ワシントン=イ・ジンミョン特派員/東京=ファン・ヒョンギュ特派員/ソウル=キム・ソンフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-02-03 23:58:02