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性能、安全性の二兎を捕まえた電極材料を開発

蔚山科学技術大学校(UNIST) 

  • 韓国の研究チームが、未来の環境にやさしいエネルギー源と呼ばれる「固体酸化物形燃料電池(SOFC; solid oxide fuel cell)」の性能を倍増近く高めることに成功した。

    蔚山科学技術大学校(UNIST)エネルギー・化学工学部のキム・ゴンテ教授と同大学自然科学部パク・ノジョン教授、東義大学校(Dong-eui University)機械工学部シン・ジヨウン教授などの共同研究者は、安定性とパフォーマンスを改善させたSOFCを開発することに成功したと24日明らかにした。

    SOFCは、水素と空気だけで電気を発生させるため、環境にやさしいエネルギー源として挙げられる。比較的価格が安く、燃料の燃焼過程がないので有毒物質を排出しない。また、50%以上のエネルギー効率を示し、原子力発電を除いて最も効率的なエネルギー源と呼ばれてきた。しかし、低温での性能が低下するため、800℃以上の温度で動作する必要があるが、この時、高温に耐えられる高価な素材を使用するため、価格が高かった。

    研究チームは、「ペロブスカイト(perovskite)」と呼ばれる物質にバリウム(Ba)の量を25%削減し、カルシウム(Ca)の量を25%増やして作成された二重層構造の新素材を作り、550度にて電圧や電流が150時間以上性能を損なうことなく維持されるSOFCを作った。また、600度では世界最高レベルの出力を発生させることに成功した。研究者は、「カルシウムの増加で安定性を向上させ、酸素イオンを迅速に動くようにすることに成功して性能を高めた」と説明した。

    キム・ゴンテ教授は「高いパフォーマンスを安定的に維持することができる電極材料の開発で、国内外の燃料電池の実用化と産業化に大きく寄与するだろう」としながら「比較的低価格のSOFCが実用化されれば、数千億ウォンに該当するコストの削減が可能である」と予想した。

    研究の結果は、化学分野の国際的な権威誌である「アンゲヴァンテ・ケミー(Angewandte chemie)」8日付に掲載された。アンゲヴァンテ・ケミーは、今回の研究の革新性と波及力を勘案し、10月初めに出版される雑誌の表紙論文として発表する予定である。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-09-24 14:56:09