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プラズマを閉じ込める実験に成功…小型核融合発電の開発を主導

    「小型核融合発電に一歩近づくことができるようになりました」 。米カリフォルニア州で核融合ベンチャーのEMC2を導いているパク・ジェヨン代表(45・写真)は、最近てんてこ舞いの忙しさだ。マイクロソフトはもちろん、米国の大学や研究所から招請講演が押し寄せているからだ。

    彼は昨年、理論としてのみ存在していた「ポリウェル(Polywell)」技術を実験的に証明して学界で大きな関心を集めた。ポリウェル技術は、特定の磁場の中に高温プラズマを閉じ込める技術だ。1985年に米国の物理学者であるロバート・W・バサード(Robert W. Bussard)博士が提案した。パク代表の研究成果で、小型核融合炉の開発に一歩近づいたという評価が出ている。

    ポリウェルは「カスプ磁場(cusped magnetic fields)」という特別な磁場を使用して、高温プラズマを閉じ込めるは理論だ。パク代表は「電子銃で陽イオンを1億度以上の高温で加速した後、磁場に閉じ込めるのがポリウェル技術」とし「小型で、経済的な核融合発電には必ず必要だ」と語った。

    これまで、これを実際の実験で実証することはできなかった。しかし、パク代表は2013年10月に米国海軍省から3000万ドルの研究費の支援を受けて研究を行っていたところ、カスプ磁場で高温電子を閉じ込める実験に成功した。この研究の結果は、科学者の論文公開サイト「アーカイブ」に掲載された。その後、米国のロスアラモス国立研究所、プリンストンプラズマ国立研究所、カリフォルニア州立大学などから研究結果を説明してほしいという講演の要請が殺到した。

    ポリウェル技術の実証によって小型核融合炉の開発も可能になる見通しだ。多少遠い未来の事ではあるが、アイアンマンの胸に付いた「アーク原子炉」を作ることのできる基盤技術として評価するに値するからだ。

    パク代表は、1986年にソウル科学高校を首席で入学し、1年ぶりに卒業した。 1991年に米国プリンストン大学にてプラズマ研究で博士号を取得した後、バサード博士が作ったEMC2を2010年から導いている。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-05-11 17:05:20