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食事の順序を変えるだけでも高血圧・高血糖・高脂血症の「3高」減少

汁物→ご飯→おかず?…野菜→タンパク質→ご飯! 

    △写真=昼食時に野菜から食べる食習慣の実践だけでも、急激な血糖値の上昇を抑制し、糖尿の予防に役立つ可能性がある。

    糖尿病人口1000万人時代を迎え、政府が糖との戦争を宣言し、今月7日に国民の食生活の共通指針と糖類低減総合対策を発表した。世界保健機関(WHO)も今年、糖尿病を世界保健の重要課題として選定し、糖尿の危険性を警告している。

    糖尿予防の答えは、「健康的な食習慣」にあり、その中でも「甘味低減」が最も重要であるということに異議を唱える専門家はいない。となると、忙しい会社員はどうやって甘味の摂取量を減らすことができるだろうか。

    日本の梶山内科の梶山静夫院長は『なぜ、食べる順番が人をここまで健康にするのか』(中央ブックス出版)という本の中で、「1000人以上の患者を対象に、食事の順序を最初に野菜を食べ、その次にタンパク質のおかず、最後にご飯を少しだけ食べる順番に変えたところ、血圧、血糖値、コレステロールが大きく低下した」と明らかにした。梶山院長は「多くの専門医が忙しい日常を生きる現代人に食べてもいい食品と食べてはいけない食品を決めたり、毎日規則的に運動をするように勧めるが、実践する人はほとんどいない」とし、「既存の『何を食べるか』から脱皮して『どのように食べるか』」に注目して、野菜、タンパク質、ご飯の順で30分以上ゆっくり食事をしてみたところ、高血圧・高血糖・高脂血症などの3高を治療した患者が多かった」と説明した。

    国内糖尿病治療の名医と呼ばれる延世大学江南セブランス病院内分泌内科のアン・チョルウ教授も、「昼食メニューにご飯と汁物がある場合、汁物の具材の野菜を先に食べて、次にご飯を食べるだけでも血糖値を下げるのに役立つ」と話す。食事する順序を変えるだけでも、糖尿病と肥満の予防に役立つという話だ。

    一般的に食事は、汁物、ご飯、おかずの順序で食べたり、または順序なく好き勝手に食べる。私たちは子どもの頃からご飯、おかず、汁物、肉を好き嫌いせずまんべんなく食べろという言葉を耳が痛くなるほど聞いてきた。それにより、大人になっても無意識のうちにご飯を食べながらおかず、汁物、肉を同時に食べるようになる。このため、ご飯やおかずだけを偏って食べることを、誤った食習慣だと思っている。

    このような食事法は、成長期の子どもの偏食習慣を正すために役立つかもしれないが、高血圧、高血糖、高脂血症で悩んでいる人には適していない。韓定食や西洋料理のコースは、サラダや野菜、軽い汁物やスープなどが最初に出てくる。そして、魚や肉を使ったメイン料理、ご飯、パン、パスタなどの炭水化物料理が後で出てくる。これは、血糖値の急上昇を防ぐという点で理想的だ。専門家が推奨する望ましい食事は炭水化物が50%、たんぱく質が30%、脂肪が20%で、脂肪は12%以上を青魚のような不飽和脂肪で構成するのがいい。

    若いときには食べたいものを存分に食べても体に大きな負担はない。しかし、40代に入って暴飲暴食や過食習慣が続くと、高血圧、高血糖、高脂血症などの3高の症状が現れる。自覚症状がほとんどなく、自身も知らないうちに症状が悪化していることが特徴だ。現在、高血圧は30歳以上の成人の10人に3人、高血糖と高脂血症は40代以上の成人の4人に1人の割合で患っている。

    梶山院長は「これまで高血圧、高血糖、高脂血症は、それぞれ別の原因によって生じると知られてきたが、最近、3高の共通点は、『インスリン』ということに意見が集っている」とし、「いつものように食べる食事を、野菜、タンパク質、ご飯(炭水化物)の順に変えて食べれば、インスリンをある程度コントロールできる」と主張する。 50代の女性が3カ月間、食事の順序療法を実践した結果、最高血圧が179mmHg、食事の2時間後の血糖値が254mg/dl、LDLコレステロールが178mg/dl、中性脂肪が165mg/dlkから3カ月後には、血糖値は140mg/dl、LDLコレステロールは110mg/dl、中性脂肪は126mg/dl、血圧は正常範囲に落ちたと梶山院長は紹介した。患者15人を対象にご飯150グラム(約1杯)と野菜、サラダを中心に食事をさせて、食べる順番を一度ずつ変える実験を行った。その結果、「野菜→ご飯」の順に食べた場合、「ご飯→野菜」の順で食べた時よりも血糖値の上昇が緩やかだった。また、野菜を先に食べると、インスリンの分泌が減少した。

    野菜を先に食べるのは、ご飯や麺のような血糖値を急激に高める炭水化物中心の食事よりも、食物繊維で構成された食べ物を腸に先に送るためだ。食べ物を腸に送るには、少なくとも5分必要だ。したがって、野菜はゆっくりとしっかり噛んで、5分以上かけて食べることが最も良い。
  • 毎日経済 イ・ビョンムン医療専門記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-04-20 04:32:02