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付け外し可能「ステッカー型ディスプレイ」技術を開発

    △写真=国内研究チームが開発したゲル電解質(赤色)を、シリコン、ガラス、プラスチックなどのさまざまな基板に付着した様子。

    国内研究チームがステッカーのように付け外ししながら使用が可能なディスプレイ用電解質の素材技術を開発した。使い捨て、モバイル、ウェアラブル用ディスプレイおよび表示装置などに新規市場を創出するものと期待される。

    材料研究所表面技術研究本部ホン・ギヒョン先任研究員、仁荷大学化学工学科イ・グンヒョン教授、浦項工科大学新素材工学科イ・ジョンラム教授の共同研究チームは、既存の液体電解質素材の限界物性を克服するために、イオン性液体、高分子支持体、発光染料を混合した。その結果、優れた機械的強度と高いイオン伝導度が確保されたゲル状の電解質材料を作ることができた。

    ゲル電解質材料は、液体状ではなくゲルタイプの固体電解質形態で、機械的強度が優れ、表面に粘性を帯びており、さなざまな基板に付け外しが可能だ。新たに開発した素材を電導性基板に付着し、交流電圧を加えると、ゲル電解質にドーピングされた発光染料の酸化・還元反応により、1平方メートルあたり最大100カンデラ(cd)の光を得られる。直流電圧を加えると、電解質と電極間の電気化学反応により、エネルギーの充・放電が可能なスーパーキャパシタ(蓄電器 / コンデンサ)の特性を示した。

    研究成果は、素材および科学分野の国際ジャーナルである『アドバンストエネルギーマテリアルズ(Advanced Energy Materials)』と『サイエンティフィックレポート(Scientific Reports)』オンライン版に掲載された。

    現在、テレビ、モニター、携帯電話などのディスプレイ市場は、OLED、LCD、量子ドットディスプレイ素子が実用化され、多様に活用されている。既存のデバイスは、解像度が高く、応答速度が速く、ディスプレイとして優れた性能を示すが、製造工程が複雑でコストが高く、低コスト型ディスプレイ、単純表示装置には適していない。

    ホン先任研究員は、「この技術が商用化されれば、既存のディスプレイ技術で実装が難しかった新概念のステッカー型ディスプレイの製作が可能で、電解質のイオン伝道特性を利用したエネルギー素子としての応用が可能だ」とし、「これを基に、さまざまなフレキシブル / ウェアラブル、モバイルヘルスケア機器への適用を試みることができる」と伝えた。
  • 毎日経済 イ・ヨンウク記者 / 写真=材料研究所 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-07-21 15:06:38