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蔚山科学技術院(UNIST)、雷の原理を模倣した発電機を開発

    韓国の研究陣が落雷現象を模倣した人工雷発電機を開発した。

    蔚山科学技術院(UNIST)新素材工学部ペク・ジョンミン教授の研究陣は6日、雷の原理を利用して電気を生産する新たな「摩擦電気発電機」を開発したと明らかにした。雷雲から電荷が分離される原理を人工的に実装し、一瞬のうちに大きな電力を作れる技術だ。

    雷は、雲の内にある水蒸気分子が氷の結晶と摩擦する過程で発生する。2つの物質がぶつかる過程で電荷が分離されて蓄積され、膨大なエネルギーを地表面に放出する。研究陣は、雷が作られる時、雲で起きる現象を綿密に分析した。電荷が生成され、分離・蓄積される過程を把握した研究陣は、「電荷ポンプ」という新しい概念を考案した。水蒸気分子と氷のように摩擦させる新素材を作り、3層構造の摩擦電気発電機を作ったということだ。

    既存の摩擦電気発電機は、2つの物質がかすめながら生じた静電気で電気を作る。このような発電機は、摩擦させる物質として2層を作る構造が一般的だ。ところが、雷の原理を模写して発電機を作った研究陣は、2層の間に「接地層」をもう1つ挿入した。パク教授は、「このような構造は、電荷の損失を効果的に阻止し、既存に報告された摩擦電気発電機よりも10~100倍以上高い出力を示した」と説明した。研究陣は、人工雷発電機でスマートフォンとスマートウォッチのバッテリーを充電できるという事実も実験的に確認した。

    特にこの発電機は、屋外活動中のスマートフォンなどの携帯用電子機器の電源として活用できるものと期待される。風や振動、音、ウォーキングを通じて出るエネルギーを得て、電気を作成して電子機器を充電できるためだ。ペク教授は、「今回開発した電荷ポンプベースの人工雷発電機は、木や建物などの固定されたものはもちろん、自動車のように動くものにも適用し、電力を生産できる」とし、「使い道なく捨てられていた隠れたエネルギーを得て、スマートフォンとスマートウォッチなどの携帯用電子機器に使用されるバッテリーも充電できるだろう」と予想した。研究結果は、『ネイチャー』の姉妹誌である『ネイチャー・コミュニケーションズ』5日付に掲載された。
  • 毎日経済 ウォン・ホソプ記者 / 写真=UNIST映像キャプチャ | (C) mk.co.kr | 入力 2016-10-06 14:44:00