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テクノロジー > 健康・医学

疾病管理本部、インフルエンザ治療薬「タミフル」政府備蓄分を解放

    △インフルエンザ治療薬「タミフル」。

    政府は緊急事態に備えて備蓄してきたタミフルなど、インフルエンザの治療薬を市場に供給することにした。インフルエンザの感染者数が過去最高水準に迫ったことから、インフルエンザ治療薬の供給に混乱が発生するきざしを見せているからだ。

    疾病管理本部の関係者は21日、「インフルエンザ治療薬の流通大乱を防ぐために、政府が備蓄しているタミフルやリレンザなどのインフルエンザ治療薬を市場に供給する予定」だとし、「具体的な供給量と供給方法は、大韓薬剤師会や韓国医薬品流通協会などと議論して決める」と語った。

    政府は現在、タミフルとリレンザなどのインフルエンザ治療薬2種を1500万人分備蓄している。 2009年に新型インフルエンザ事態でタミフルの供給大乱が起きたことで、政府備蓄分を人口の30%水準である1500万人分に増やした結果だ。

    以前にも疾病管理本部は政府備蓄分を市場に解放し、インフルエンザ治療薬不足の事態を解消したことがあった。 2014年2月、疾病管理本部はタミフルの供給に支障が生ずるやいなや、政府備蓄分の1%を解放して問題を解決した。今年もまず1~2%程度を解放し、供給の問題を解決するものと見られる。

    政府が最悪の状況に備えたインフルエンザ治療薬の備蓄分を市場に供給しようとすることは、それだけインフルエンザの流行とこれによる治療薬の品薄状態が尋常ではないという傍証だ。

    現在、医薬品の販売代理店はインフルエンザ治療薬を確保するために東奔西走しているが、ままならない状況だ。リレンザを供給するGSK(グラクソ・スミスクライン)社が19日から休暇に突入し、タミフルを供給する韓国ロシュも来る24日から冬の休暇に入るからだ。韓国支社が休暇に入らないとしても、本社が休暇に入るので如何ともしがたい。

    ある大型医薬品の販売代理店の関係者は、「外資系製薬会社にインフルエンザの治療薬注文を入れてみたが、注文量の半分も供給されなかった」とし、「町の病院や周辺薬局は念頭になかったことから、主に大規模病院を中心に供給している」と語った。タミフルなどインフルエンザの治療薬は1~3月に全需要の95%が発生し、また流通期限が2年と短いために、大規模小売業者も多くの量を保持できずにいる。また今年は例年よりも一ヶ月はやくインフルエンザが流行し、代理店が備えていなかったことから状況がさらに困難になった。

    販売代理店の関係者は、「通常は1月初めに注文を入れてインフルエンザ治療薬を確保するのだが、今年はそうできなかった」とし、「流通期限は2年だというが、流通業者が薬局にわたすことまでを考慮すれば実際は1年と見なければならないため、多くの量を保持することはできない」と語った。
  • 毎日経済_キム・ギチョル記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-12-21 17:02:47