記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
テクノロジー > 健康・医学

欧州市場を席巻した「レムシマ」…強硬な中国市場の開拓に挑戦

    世界初の抗体バイオシミラーで欧州市場を席巻し、米国でも本格的な販売を開始したセルトリオン(Celltrion)社のレムシマ(Remsima)が中国での販売許可に挑戦する。セルトリオンは24日、最近になって中国食品薬品監督管理局(CFDA)からレムシマ(開発名CT-P13)の臨床試験(IND)の承認を受けたと明らかにした。レムシマはリウマチ性関節炎などの自己免疫疾患の治療薬で、中国の現地企業ではない海外の企業が作った抗体バイオシミラーでは初めて臨床を許可された。

    セルトリオンは2014年1月に中国当局にレムシマの臨床試験を申請し、2年以上の評価期間を経て最近になって承認を受けた。セルトリオンはこの勢いに乗って、CFDAに血液がんの治療薬「トゥルクシマ(Truxima)」と乳がん治療薬「ハージュマ(Herzuma)」の臨床を申請する計画だ。

    今回の承認はセルトリオンの徐廷珍(ソ・ヂョンヂン)会長が直接に指揮した結果だという評価だ。ソ会長は米国に次いで中国市場の攻略を目標に、最近数回にわたって中国を直接訪問するなど、進出戦略を陣頭指揮している。セルトリオンは今後、中国の現地企業と合弁法人を設立し、現地需要に対応するための中国現地工場の設立も検討中だと明らかにした。

    中国の医薬品の市場規模は約130兆ウォンで、米国に次いで世界2位だ。ほとんどのグローバル製薬会社が中国市場への進出を狙っているが、参入障壁は非常に高い国として数えられる。特に臨床試験の承認は、医薬品承認のプロセスの中でも最も高い「ハードル」として評価される。中国での医薬品販売許可を受けるならば、自国民を対象に臨床を行う必要があり、この臨床試験を承認されるために長い期間がかかる。許可条件の厳しい米国やヨーロッパで許可を受けた医薬品も、少なくとも4~5年以上を待たなければならないほどだ。その代わりに、臨床承認のための長くて複雑な医薬品の品質評価プロセスを通過すると、以後の臨床および許可プロセスは急速に進められることが知られている。

    中国は世界の医薬品市場の版図を変える新興市場を意味する「ファーマージング(ファーマシーとエマージングの合成語)国家」の代表格で、先進国に比べて急成長している市場だ。特に中国の抗体バイオ医薬品市場は年平均30%以上の高速成長し、すばやく市場を拡大して世界のバイオ市場の主導権を持っていくだろうという分析だ。

    何よりも13億人の人口が歳をとっていくことに注目する必要がある。グローバルな製薬とバイオ業界は、中国での高齢化が始まるとバイオ医薬品の需要が爆発的に増えるという見通しを出している。

    セルトリオンの関係者は、「より合理的な価格の品質の良い韓国産バイオ医薬品が許可を受ければ、Kビューティーに続いてKバイオ旋風を巻き起こせると期待される。レムシマと後発製品群の迅速な中国進出のために最善を尽くしたい」と述べた。
  • 毎日経済_シン・チャンオク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-05-24 17:03:57