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韓国人がん死亡率4位の「大腸がん」…内視鏡の早期診断が必須

    国内男性のがん発生率2位、65歳以上の女性のがん発生率1位、がん死亡率では4位を占めている大腸がん。大腸がんは高カロリーの肉食中心の食生活や運動不足などが原因とされる「先進国型がん」で、国内の有病率が増え続けていく傾向にある。

    大腸がんは、肛門付近15センチの部位である直腸と残りの結腸をまとめて指す大腸にできた悪性腫瘍だ。

    ソウル峨山病院大腸肛門外科のユン・ヨンシク教授は「大腸がんの90%以上は、大腸ポリープから始まる。まれに炎症性腸疾患や潰瘍性大腸炎のように腸内に炎症が継続してできる病気があるときは、大腸ポリープではない形で大腸がんに進行することもある」と説明した。

    大腸ポリープは大腸粘膜が腸の内壁外側に飛び出ている突起やこぶを意味する。ポリープは老化の過程で現れる結果物だ。私たちの体中にある腸が長いあいだ働いていると、腸内の特定部分に一定の刺激が継続して起こるようになる。そしてある瞬間その刺激に勝ち抜くことができる力が弱くなると、ポリープが生じる。

    大腸ポリープがすべて大腸がんに進行するわけではない。ユン教授は「大腸ポリープを治療せずに5~10年間のあいだ追跡検査をした結果、その中の10~20%だけが大腸がんに進行し、残りは自然になくなったり離れていったという研究報告がある」と伝えた。

    大腸がんの症状は腹痛、血便などが挙げられる。問題はこのような自覚症状が現れるころにはすでに深刻なレベルに病状が進行している状態だという点だ。そのため専門家たちは、大腸内視鏡を定期的に受けることが大腸がんを早期に発見することができる最善の方法だという。症状がないときにあらかじめ検診をするのが重要な理由だ。

    最近では大腸内視鏡検査が普及され、検査中にポリープを除去して事前にがんに進行するのを防ぐという事例が増えた。ユン教授は「内視鏡検査時に無条件的にすべてのポリープを除去するわけではない。単純にじんましんのようなポリープからがんに進行する危険性が高い腫瘍などを区分し、悪化すると思われるポリープを簡単に除去する」と伝えた。

    大韓大腸肛門学会は、一般的に50歳以降から大腸内視鏡を受けること勧めている。ハイリスクポリープの場合は1年、小さく通常の腺腫であれば3年、腺腫がなく大腸が正常な場合は5年の間隔で定期的な検査を受けるのが効果的だ。また家族歴がある場合は、40歳以前にも内視鏡検査を受ける必要がある。

    ユン教授は「最近に国内で大腸内視鏡検査を受けた40代の患者を対象に実施した調査の結果、30%の患者からポリープが発見できた。ポリープはすべてががんに進行しないが、大腸がんのほとんどがポリープから始まっているだけに、予防のために50代以前にも内視鏡検査を受けること勧める」と伝えた。

    もちろん、内視鏡検査で特に問題がなかったのに、1~2年の間にがんが急激に進行する可能性も完全に無いわけではない。ポリープが曲がりくねった腸の間に隠れていて内視鏡で発見できない場合もあるためだ。

    大腸がんの予防のために食生活習慣のチェックは必須だ。赤肉の摂取が大腸がん発症の危険因子とされるだけに過剰摂取を避け、バランスのとれた食生活を続ける必要がある。

    またアスピリンのような薬を長期服用すると、大腸ポリープや消化器がんの発生率を下げることができるという研究がある。しかし、他の副作用もあるため専門家と相談したあとに処方を受けなければならない。過度のストレスや喫煙も大腸がんの発生に影響を与える可能性があり、注意が必要だ。
  • 毎日経済 ソ・ウンネ記者 / 毎経エコノミー 第1909号 / 写真=毎日経済DB | (C) mk.co.kr | 入力 2017-05-29 09:05:10