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夏に発生率が高まる「尿路結石」…毎日水を3リットル飲むのが効果的

    △写真=尿路結石は夏場に最も多く発生する。ソウル白病院泌尿器科のヨ・ジョンギュン教授は「尿路結石を予防するには、水を1日に3リットル以上飲んで塩分やタンパク質をあまり摂取しないように食事を調整することが重要だ」と助言する。

    「夏の病気」といえばふつう食中毒や温熱疾患などを思い浮かべるが、尿路結石も夏場に発生率が高い疾患だ。最近に発表された研究結果によると、平均気温が27度以上になると13度のときに比べて発症リスクが2倍以上に増加する。

    尿路結石とは、言葉そのまま尿路、すなわち尿が流れる道に結石が生じる現象を指す。腎臓で結石が作られて腎臓と膀胱をつなぐ尿管に乗って移動するのだが、このときに結石が尿管に引っかかると脇腹に痛みを感じるようになる。

    痛みの程度は場合によって異なる。ヨ教授は「尿管が腫れるほどで治まれば痛みは比較的大きくない。しかし尿管が痙攣を起こしてしまうと耐えられないほど深刻な痛みが感じられる。脇腹だけでなく下腹部に痛みがつながることもあり、男性の場合は睾丸が一緒に痛むこともある」と説明した。吐き気や嘔吐も代表的な症状で、普段よりも頻繁に尿意を感じる患者も相当数だ。また高熱や悪寒を伴う場合もあり、尿に血が混じって出ることもある。症状がひどくなると、尿路感染症や慢性腎不全などの合併症まで広がる可能性もある。

    尿路結石を起こす要因は大きく3つに分けられる。1つ目は水分不足で、夏場に発症率が高くなる理由も汗を流して体内の水分が減っているためだ。塩辛い食品やタンパク質を過度に摂取することも尿路結石を誘発する原因になる。水分が減って塩分やタンパク質の摂取が過度になると、カルシウムや尿酸、リン酸など尿中の成分が固まりやすい環境が作られてしまう。主に中高年層に多く表れ、男性の発生率が女性に比べて2倍ほど高い。家族のなかに尿路結石を経験した人がいる場合は発生率が4倍近く高くなる。また、メタボリックシンドロームを患っている場合も尿路結石が発生する可能性が高くなる。

    結石の最長直径が5ミリ未満であれば、ほとんどが尿とともに自然に排出される。このときは病院に訪れても特別な措置ではなく鎮痛剤を処方し、水をたくさん飲んで自然排出を誘導することを勧めるのが一般的だ。しかし5ミリ以上であれば施術や手術が必要になる。結石のサイズが1センチほどであれば、主に体外衝撃波砕石術という方法を使う。結石が発見された部位に衝撃波を撃って結石を粉砕し、これを尿から排出させるという治療法だ。入院や麻酔が必要なく、1日で施術を終えることができるという利点があるが、結石の程度によっては2~3回の施術を行う場合もある。尿管鏡下排石術もよく使われる方法で、内視鏡を尿管に入れてレーザーで結石を分解するとう方式だ。麻酔と入院が必要になるが、精度が高いという評価を受けている。また、結石が2センチ以上の時には背中に穴を開けて内視鏡を入れて引き出す。これは経皮的腎砕石術と呼ばれる。

    尿路結石は5~10年以内に再発する確率が約50%におよび、それほど予防と管理が重要になる。ヨ教授は「尿路結石を防ぐ最も基本的な方法は水分摂取だ」と強調する。毎日水を3リットル以上飲むのが効果的だ。

    特に運動をしたりサウナを利用するなど、汗を多くかく活動をする前後には水を十分に飲んで水分を補充する必要がある。ヨ教授は続いて「食事の調整も必須だ。塩分とタンパク質を過度に摂取すると発症率が高くなるだけに、塩辛くない食品やタンパク質の摂取量を制限することも必要だ」と伝えた。クエン酸は結石が作られるのを抑制するため、オレンジやレモンなどクエン酸が豊富な果物を食べることも予防に効果がある。
  • 毎経エコノミー キム・キジン記者 | 入力 2017-06-09 09:40:38