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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国では「いとこが土地を買うとお腹が痛い」と言いますが、なぜですか?
  • A.
    もっと汚い話から始めようと思います。

    ウンチの夢の話です。夢でウンチを踏んだり、トイレに行ったときにトイレにウンチがあふれる場合、どれほど気分が悪いでしょうか。ところが、韓国では夢の中であれば話が変わってきます。大運が開ける夢だと喜ばれるのです。

    ウンチの夢についてのいくつかの夢解きを教えてあげましょう。

    大便が便器にいっぱにあふれる夢、または子供が黄色の糞を触って遊ぶ夢を見れば、大きな富が入る兆しがあると言います。

    延々とウンチが出てくる夢なら投資額が増え続けて、道を歩いてウンチを踏んだ場合、思いがけない収入があると言います。ウンチの夢を見た人に「その夢を私に売って」とせがんだという昔話があるほど、ウンチは夢の中では非常に貴重なもてなしを受ける金の塊です。

    とにかく、そんな貴重な夢を見た友人がいました。ずっと前の話です。会うやいなやウンチの夢の話を始めて、表情は輝いていました。

    「宝くじでも買おうか」
    「そうしたらいいんじゃない」

    縁起の良い人のそばにいれば何か起きる気がして、特に用事もなかったので、その日一日をその友人と一緒に過ごしたのですが、縁起どころか昼に食べたものにあたったのか、お腹をくだしてトイレに行ったのですが、その日は混んでいてトイレの前に基本で2~3人ずつ並んで待っていたのです。お尻のあたりをズボンの上から抑えて我慢しながら苦労した記憶だけが残っています。ウンチの夢を見た張本人が私ではなかったからのようです。

    ところが、数日が過ぎて友人から良いことが起きたと連絡がきました。良いニュースとは何だろうか。宝くじでも当たったのかと急いで駆け付けたら、ずっと前に亡くなった祖母が遺言に残しきれなかった土地に関する書類を発見したそうです。倉庫として使っていた屋根裏部屋を整理しながら使えないものを捨てていたときに偶然発見したそうです。

    お婆さんが簡単に盗まないように、しっかりと隠しておいたうえ、普段は話題にもしなかった土地だったため、友人の家族は疑問に思いました。ところが、問い合わせをしてみたところ、本当にお婆さんの土地だったのです。しかも田舎の田畑ではなく、ソウルの真ん中の土地だったと言うのです。

    祖母の遺産の話を聞いてから、家に向かっていた帰り道、どれほどお腹が痛かったか、なぜ私にはそのようなお婆さんがいないのか、お天道様が憎かったものです。

    ところが、しばらくして遺産を受け取った友人に会ったのですが、表情が暗いんですよ。祖母の土地のある一帯が開発され、土地区画を新たにしたのだが、発表をしても持ち主が現れなかったため、祖母の土地を細長く狭い路地のような区画に整理されたという事情を聞かせてくれました。現場に行ってみると近所の人がおばあちゃんの土地に塀を作ったりして通路として使っていたため、売ることもできない状態だそうです。

    本当に、心からの友人のことを慰めました。
    「住民から通行料を受け取るために、お金を払わなければ君の土地にあらゆる種類の廃品を持ってきて置いておくのさ。自分の土地を自分の望んだ通りにしているのに、誰が何を言おうか」
    「本当に通行料を出してくれるだろうか」

    いとこが土地を買えば、なぜお腹が痛くなるのかって?

    いとこだからです。いとこは非常に近い血縁ではあるものの、兄弟姉妹ではありません。もちろん姉や兄、弟より親しくしているいとこもいるかもしれませんが、それでも親の世代まで遡らなくてはいけない親戚です。いとこが土地を買っても、私には何の得もないから、お腹が痛いのです。

    さらに、いとこは頻繁に会います。成功している姿を見たくないのに、祭祀の日や祝日、そして家に大小事があるたびに威張りながら現れることになったら…。いとこの歓心を買おうとする親戚の姿も見たくありません。

    他人の成功した姿を見たくないというのが、人の常ではないでしょうか。ろくな仕事もなく、金儲けにつながる土地もない自分と比較すると、気分が悪くなるのをどうしようもありません。

    田畑を買ったいとこが熱心に農業をして、米や野菜、果物を送ってくれるなら、お腹が痛いことはないでしょう。そういえば、このことわざについて風変わり解釈をする人もいます。

    その昔、親戚一同が一緒に暮らして農業を営んでいた頃、化学肥料がなく、人や家畜の糞尿を集めて堆肥にして使っていた時代、いとこが土地を買えば、せめて肥料だけでもあげようとウンチをする、そのような善良な心を抱いた結果、お腹が痛くなるという解釈ですが、あまり信憑性はないように思えます。